移民500人死亡か リビア沖で2隻転覆

Migrant waiting to arrive in Sicily, 23 June 2015 Image copyright Reuters
Image caption アフリカから地中海を渡り欧州に入ろうと、数千人が死亡している。写真は、イタリア・シシリー島への船を待つ男性。2015年6月23日。

 リビア当局は地元住民によると、沿岸部の町ズワラ沖で多くの移民を乗せた船2隻が転覆し、約500人が死亡したおそれが持たれている。現地住民によると、シリアやバングラデシュ、アフリカのサハラ砂漠以南の国々の人たちだったと見られている。

27日早朝に救助を求めた1隻目には50人近くが、その数時間後に沈没した船には約400人が乗っていたという。

リビア当局によると、沿岸警備隊に約200人が救出されたが、大勢は船倉から出られない様子だったと。

当局筋はロイター通信に対して、首都トリポリの西郊サブラタの不法移民収容施設に147人を収容したと話している。

ザワラの住民はBBCに対して、少なくとも100人の遺体が地元の病院に運ばれたと話した。この住民によると、死亡した中にはシリアやバングラデシュ、アフリカのサハラ砂漠以南の人たちがいたが、この情報は確認できていない。

国連によると、今年に入ってすでに2400人が欧州へ向かって地中海を渡ろうとして死亡している。一方ですでに10万人以上がイタリアに到着。16万人がギリシャに上陸している。

26日には同じくリビア沖の船で少なくとも51人の遺体が発見された。発見したスウェーデン沿岸警備隊の船は400人を救出。26日1日だけで移民3000人が救出されている。

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Image caption スウェーデン沿岸警備隊の船「ポセイドン」が地中海で移民を救出し、イタリア・シシリー島パレルモに到着。2015年8月27日。

22日にはリビア沖で移民4400人が救出された。1日の救出人数としては過去最多。

地中海を渡って欧州入りを目指す移民の多くは、地元での戦乱や迫害を逃れて、密入国業者の手配する粗末な船に押し込められて危険な旅に挑む。大勢にとって出発地となるリビアでは2つの政府勢力の間の内戦が続き、もっぱら民兵組織によって支配されている。

BBCの北アフリカ特派員ララ・ジャワド記者は、リビアの沿岸警備隊には大規模な洋上救出作戦を展開することができないと指摘する。

陸上からEUを目指す移民も

一方で、オーストリア警察によると、ハンガリー国境に近い東部ブルゲンラントの道路に放置されたトラック車内から、移民と思われる20人から50人の遺体を発見。死後しばらくたっている様子という。

27日にウィーンで開かれた西バルカン首脳会議では移民問題も議題に上り、オーストリアのクルツ外相は、西バルカン諸国経由で欧州連合(EU)圏内を目指す大勢の移民の扱いについて、EU圏内と圏外を分ける国境がぜい弱だと、「EU内では国境いらずという考え方そのものが危険にさらされている」と警鐘を鳴らした。