ISがパルミラのベル神殿にも「重大な損傷」を

Temple of Bel Image copyright Getty Images
Image caption パルミラ遺跡の中でもベル神殿は特に保存状態が良かった。

 


パルミラの古代都市遺跡とは

  • ユネスコ世界遺産。
  • 古代世界で重要な文化の中心だった都市の遺構が残る。
  • 紀元1世紀から2世紀にかけて成立。ギリシャ・ローマ様式に地元の伝統やペルシャの影響が合わさった、文化財や建築が残る。
  • 大規模な遺構、1000以上の支柱、500以上の墓所を擁する大がかりな共同墓地などがある。
  • シリア内戦の前は毎年15万人以上の観光客がパルミラを訪れていた。

地元で「タドムール」と呼ばれる現在のパルミラの町は、シリアの首都ダマスカスと東部の都市デイル・アルズールをつなぐ道路の、戦略的に重要な場所に位置する。

古代都市パルミラはこの現在のパルミラに近い、砂漠の中にあり、ユネスコなどは古代世界の記録をとどめる世界で最も重要な史跡と位置付けている。

ユネスコは、シリアの文化遺産の意図的な破現地住民らによると、過激派組織「イスラム国」(IS)がシリアの古代都市遺跡パルミラで、新たに「ベル神殿」の一部を破壊したという。損傷の程度は明らかでないが、住民たちは大きい爆発があったと話している。

ISは8月25日には、遺跡の「バール・シャミン神殿」を爆破した様子の画像を公開したばかり。

ISは今年5月にパルミラを制圧。以来、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている古代遺跡をISが破壊するのではないかと懸念されてきた。ISはこれまでにイラクで複数の古代遺跡を破壊している。

住民のひとりはAP通信に対し、「完全に破壊されている。れんがや柱が地面に倒れている。耳が聞こえない者でも聞こえるほどの大爆発だった」と述べ、立っているのは神殿の壁だけだと話した。

神殿はパルミラの神々にささげられたもので、最も保存状態の良い遺構のひとつだった。壊を戦争犯罪と位置付け非難している。


2015年にISが破壊した歴史的遺跡や文化財

1月: イラク北部モスルの中東図書館を襲撃し、数千冊の書籍を焼却。

2月: モスルの中央博物館でメソポタミア文明の石像などを破壊したとするビデオが浮上。

3月: イラクでも最も貴重な遺跡のひとつ、古代アッシリアの遺跡ニムルドを爆発物とブルドーザーで破壊。その後まもなく、ハトラの遺跡も破壊。

Image caption シリア中部にあるタドムールの町、パルミラの遺跡、刑務所、空港などの位置関係

この話題についてさらに読む