東京五輪の新エンブレム、ネットで提案続々

 デザイン盗作疑惑のために2020年東京五輪組織委員会が大会エンブレムを撤回するという異例の事態を受けて、ツイッターなどソーシャルメディアでは多くの人が自作のデザインを公開して提案している。

組織委が1日にデザインの白紙撤回を発表するや、以前からあったデザインや新しく登場したデザインなどがソーシャルメディアに次々と登場。忍者や鶴といった日本らしい意匠が、「#非公式エンブレム」というハッシュタグで大勢に共有されている。

桜のリースをもう一度

特に人気の高いのが、開催地招致活動に使われたリース(花輪)のエンブレムを再利用しようという提案だ。

Image copyright AFP
Image caption 招致エンブレムは2011年に発表された

美術大学の学生だった島峰藍さんが作ったこのエンブレムは、日本で特に愛される桜をモチーフにしている。

島峰さんはデザインの着想について2013年のインタビューで、外国の映画で墓に花輪をささげる場面を見たのが人になったと話しているが、2011年の選定当時、オリンピック招致委員会の水野正人副理事長は取材に対して、リースには「再び戻る」という意味もあると説明。「五輪が(1964年以来)再び東京に戻ってくる、そして日本が(東日本大震災と福島第一原発事故から)戻ってくるという意味」の両方があると、希望のモチーフとして提示していた。

ファンアートも

ツイッターなどで特に広く共有されて支持されているデザインのひとつが、イラストレーター「かんかん」さんによる扇のデザインだ。

日の出も

ツイッター・ユーザーの「ざんま」(@zanma1)さんは、デザインは「『日いずる国』日本ですので 日の出をイメージしております」とこのデザインをツイートした。

Image copyright Zanma1

忍者作戦も

日本のThe Ninjaというバンドは、手裏剣をモチーフにした自分たちのロゴをもとにしたデザインを提案している。

Image copyright The Ninja

飛び立つモチーフ

日本で平和と幸運を意味する折鶴も人気だ。日本では折鶴の輪を病気の人の早い回復を祈って贈ったり、平和の象徴として戦争慰霊碑に捧げたりする。

ツイッター・ユーザーのシラトリ(@Shiratori_52) さんは、「力強い日の色『茜』= 努力と情熱、古来から八百万の神々が宿る炎の色とされる『朱』= 聖火、縁起色『山吹』= 障害者の未来 さまざまな願いと誓い、そして平和への祈りを『折鶴』に託す」とツイートで説明している。

Image copyright Shiratori_52
Image caption 2羽の折鶴のデザインは「聖火」を表している

Eiji Tamuraさん(@EijiTamura_2015)は、「ゴタゴタしてるので、どさくさに紛れて作りました。 人々の願いを込める折り紙の鶴と桜をモチーフに、日本文化を感じるのを作りました。約10分で。笑」とツイートし、このデザインを掲載した。

Image copyright Eiji Tamura

盗用疑惑

組織委がデザイナーの佐野研二郎氏によるエンブレムを発表したのは8月。「T」の文字を中心に、右上にあしらわれた赤い丸は「鼓動する心臓」を表現したという。ただ、赤い丸のデザインが日本の国旗に似ていると批判する向きもあった。

佐野氏は盗用を否定しているが、ベルギーのリエージュ劇場のロゴとの類似性が指摘されてきた。

Image copyright Tokyo 2020/ Theatre de Liege
Image caption 撤回された東京五輪エンブレム(左)とベルギーの劇場のロゴ

(追加取材・大井真理子)

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