ローマ法王、カトリック教徒でも再婚しやすく

Pope Francis waves to the crowd 27 March 2013 Image copyright Getty Images
Image caption フランシスコ法王は昨年、結婚の無効判断をする専門家の特別委員会を設置

ローマ法王庁のフランシスコ法王は8日、カトリック教徒が再婚できるようにする手続きを簡略化する改革案を発表した。

カトリック教会の教えでは従来、結婚は終生にわたる神聖なもので、離婚は認められない。結婚を解消するには、当初からその婚姻関係に問題があったため結婚そのものが無効だったと言う判断を教会に申請し、認められなくてはならない。

しかしこの手続きは従来、複雑で分かりにくく、資金もかなりかかるものとされてきた。これに対してフランシスコ法王は手続きを無料化し、大胆に簡略化するよう提案している。

結婚無効の認定を求めるカトリック教徒はこれまで、2つの教会審判で受理される必要があったが、法王の改革案ではこれを1回に減らす。また改革案では、夫妻が2人とも求めれば司教が直接、結婚無効を宣言できるようになる。

教会に結婚無効を認められないまま法律上離婚して再婚する信者は、不貞関係にあるとみなされ、聖体拝受を受けられない。

法王は昨年、結婚無効の手続き簡素化を検討するため、教会の法務担当や教義の専門家を集めた委員会を設置していた。

改革案について法王は、結婚無効を求める夫妻がいつまでも「暗い不安に抑圧されているのは」不公平だと書いている。


BBC宗教担当特派員、キャロライン・ワイアット

16世紀のイギリス王室がローマ法王庁とたもとを分かち、国王を「信仰の擁護者」とする英国教会を創設したのは、法王がヘンリー8世に対して、キャサリン・オブ・アラゴンとの結婚解消を認めなかったからだ。

その時代から現代にいたるまで、一般のカトリック教徒にとって、結婚無効を教会に認めてもらう手続きは時間と費用のかかるものだった。

フランシスコ法王による改革案はバチカンには珍しく、素早く実現しようとしている。

手続き簡略化を検討する委員会を法王が設置してから1年しかたっていない。

離婚を禁止するカトリックの教義そのものの変更は求めていないが、関係が破綻してしまったカップルにとっては、結婚関係がそもそも最初から無効だったと証明する手続きはかなり簡単になるだろう。