国連、パレスチナ旗を掲揚へ

A Palestinian refugee holds the flag during a protest in Madrid, Spain, on 21 July 2015. Image copyright Reuters
Image caption 2015年7月にマドリードのデモでパレスチナの旗を掲げるパレスチナ難民

国連総会は10日、パレスチナの旗を国連本部など国連の建物の前に掲揚することを支持する決議案を賛成多数で採択した。

イスラエルはこれに強く反対し、他の加盟国にも反対するよう求めていた。決議により、正式な加盟国でないオブザーバー国家のパレスチナとバチカンの旗が掲揚されることになる。

採択には119カ国が賛成し、イスラエルとアメリカなどか8国が反対。

イギリスなど複数の欧州連合(EU)加盟国を含む45カ国が棄権したが、EUからはフランス、スウェーデン、イタリア、スペイン、アイルランド、スロベニアが賛成。日本も賛成票を投じた。

パレスチナのリヤド・マンスール国連代表は、パレスチナの国家としての地位を固め正式な加盟国として認められるための「新たな一歩だ」と歓迎した。

国際社会では今年5月にローマ法王庁がパレスチナを国家として認めるなど、パレスチナ国家を認める国が増えており、現在ではアジア、アフリカ、中南米を中心に135カ国がパレスチナ国家を承認している。

Image copyright Getty Images
Image caption パレスチナは9月末の国連総会で自治政府のアッバス議長が演説する前に、旗を国連本部前に掲揚したいと願っている。写真は2012年11月29日に国連総会で演説したアッバス議長。

国連総会は2012年、総会の討論に参加できる「非加盟国のオブザーバー国家」としての地位を認定した。パレスチナは2011年に正式な加盟国となることを希望して運動していたが、安保理の支持が得られず挫折していた。

パレスチナ国連代表部は、自治政府のアッバス議長が9月30日に国連総会の一般討論で演説する前に、国連本部前に旗を掲揚したいとしている。

一方でイスラエルのプロソール国連代表は、旗の掲揚決議は「国連をハイジャックしようというあからさまなやり口だ」と非難し、パレスチナ国家の承認はイスラエルとの直接交渉を経由するほかはないと強調した。

アメリカのパワー国連大使も、旗の掲揚はイスラエルとパレスチナの直接交渉の代わりとなるものではなく「両者の和平に寄与しない」と述べた。

これに対してフランスのデラトル国連大使は、和平交渉が破綻している現状では、国連本部前にパレスチナの旗が掲げられることはパレスチナの人たちにとって「強力なシンボルで希望の兆しだ」と意義を強調した。

この話題についてさらに読む