エルトン・ジョンに「プーチン」としていたずら電話したのはコメディアン

Sir Elton John Image copyright EPA
Image caption サー・エルトン・ジョンは、性的少数者の権利についてロシアのプーチン大統領と会談を希望していた

性的少数者の権利をめぐりロシアのプーチン大統領が英歌手サー・エルトン・ジョンに電話したかどうかで双方の意見が食い違っていた問題で、ロシアのコメディアン2人組が、電話したのは自分たちだと公表。通話の録音が16日夜、ロシアテレビで放送された。

「ボバン」として知られるウラジーミル・クラスノフ氏と、通称「レクサス」のアレクセイ・ストリャロフ氏はBBCやロシアのメディアに対して、ロンドンのスタジオで録音中だったエルトン・ジョン氏にいたずら電話をかけたと説明。

「アレクセイは英語がとてもうまいので、(大統領報道官の)ペスコフのふりをして僕たちのやりとりを通訳した。僕がプーチン役だった」とクラスノフ氏。

「エルトン・ジョンは本当に電話がかかってくると思っていて、だから信じ込んだようだ。『ありがとう。おかげで最高の1日になりました。今日のこの日とこの会話は、人生最高のものです』と言っていた」

サー・エルトン・ジョンは15日、インスタグラムでプーチン大統領が電話をしてきたと明らかにし、「手を差し伸べてくれて」感謝する、「ロシアにおけるLGBT(性的少数者/レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の権利平等を話し合うために、直接お会いするのを楽しみにしている」と書いていた。ウクライナを訪れていたサー・エルトン・ジョンは12日、BBCの取材に対し、ロシア政府による同性愛者などLGBTの抑圧についてプーチン大統領の姿勢は「ばかげている」と批判していた、

しかしクレムリン(ロシア大統領府)のペスコフ報道官は記者団に、そのような会話はなかったと否定。「誰がエルトン・ジョンと話したのかは知らないが、プーチン大統領は話していない」と述べ、電話は偽物だったのではないかと示唆した。さらに「会談したいという要請も受けていない。もしエルトン・ジョンからそういう要望を受けたなら、大統領は常に、人権問題やあらゆる問題に関する話し合いをオープンに受け入れる方針だ。本当の状況がどうなっているか、いつでも説明する用意がある」と話した。

ロシアは2013年に、18歳未満の若者に同性愛についての情報を提供することを禁止する法律を成立させるなど、同性愛に対する姿勢が抑圧的と批判されている。人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは昨年、同性愛者への暴力事件に対するロシア政府の取締りが不十分だと批判した。

サー・エルトンはこうした対応を批判し、さらにプーチン氏が昨年1月に、同性愛者は子供たちをターゲットにしているなどと発言したことを「ばかげている」として、実際に会って話し合いたいと述べていた。

「たぶん空の中のパイ(絵に描いた餅)だろうし、会っても向こうはドアを閉めてから僕のことを笑って、なんて馬鹿だと言うかもしれないけれど、少なくとも自分なりにできることはやったとは言えるようになる」

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