哺乳類の小便時間は一定? イグ・ノーベル賞、今年も独創性競う

ネコから牛、ゾウまで放尿時間は一定? Image copyright Thinkstock
Image caption ネコから牛、ゾウまで放尿時間は一定?

ほぼすべての哺乳類が小便にかける時間は一定という研究結果を発表した米ジョージア工科大学のチームが、ノーベル賞のパロディとして知られる「イグ・ノーベル賞」の2015年物理学賞を受賞した。

ハーバード大学で17日に授賞式で開かれた「イグ・ノーベル賞」は今年で25年目を迎えた。同賞は「ありえない研究」を表彰することをうたう。

ジョージア工科大学のチームは、高速度撮影の分析によって小便の流体力学モデルを作成。体重3キロ以上の哺乳類が用を足すのに約21秒(誤差は13秒内)かかっていることを突き止めた。

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High-speed video footage - like this of a goat, a cow and an elephant - was used to model the fluid dynamics of urination (footage: Georgia Institute of Technology)

<英語ビデオ>さまざまな動物が小便をする様子をスローモーションでとらえた

研究対象としたのは、ネズミ、ヤギ、牛、ゾウなど。研究結果では、比較的大きな種には「縮尺法則」が驚くほど一定であるのに対し、小動物の放尿のしかたは大きく異なったという。

例えば、ネズミは小便時間が1秒にも満たず、し尿器科の疾病研究にはあまり役立ちそうにない。

論文の主筆を務めた同大学の機械工学博士課程で学ぶパトリシア・ヤングさんは、「し尿器系の研究にきちんとした動物モデルがない」と話す。

BBCの取材に応じたヤングさんは、大型動物のし尿器系の適応能力に学べるものがあると言う。給水塔からリュックを使った給水装置まで、必要な機能があれば、それに合った新しいデザインを人間は設計すると指摘した上で、「ただ、自然がさまざまなサイズすべてに一つのシステムを使うことは参考になる。さまざまな目的に対応する拡縮可能なデザインがあるかもしれない」と語った。

ヤングさんとほか3人は昨年、米国の学術誌「PNAS(米国科学アカデミー紀要)」で研究論文を発表。イグ・ノーベル賞の授賞式には4人全員がそろった。


各分野での受賞内容は以下の通り

化学 ゆで卵を少し元に戻す化学調合(オーストラリア)

文学 「huh(なに)?」と同様の表現が世界中の言語にあることを発見(オランダ)

マネジメント 多くの大物経営者がリスク選好の傾向を持つにいたったのは、幼少期に地震や火山の噴火、津波、山火事など自然災害に遭ったものの、自分自身には大きな被害がなかった体験が影響(シンガポール)

経済 わいろを受け取るのを拒否した警察官に報奨金を給付(タイ)

医学 激しいキス(もしくはそれ以外の親密な行為)による生物医学的なメリットもしくはデメリットについての研究(日本とスロバキア)

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Image caption イグ・ノーベル賞の授賞式では紙飛行機を飛ばすのが慣例だ

数学 モロッコの皇帝ムーレイ・イスマエルが1697年から1727年までの間に888人の子どもをつくったという逸話が実際可能か、数学的に検証(オーストリア)

生物学 ニワトリに重りつきの棒をおしりに入れて歩かせると、恐竜の歩き方だったと思われるものに近い形になることを発見(チリ)

診断医学 急性虫垂炎の診断には、車に乗って道路の減速バンプ(隆起)を通り過ぎた際の痛みの様子が有効と発見(英国)

生理学と昆虫学 さまざまな虫に刺された時の痛みを比較した指数「シュミット・スティング・ペイン・インデックス」の作成(米国)と、ミツバチに頭、足の指先、二の腕など体のさまざまな部位25カ所を刺させ、痛みが最も大きい、もしくは少ない部位の特定(米国)にそれぞれ賞を授与。

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Image caption ミツバチに刺されて一番痛いのは体のどこ?