アフガン・クンドゥズ病院空爆、国境なき医師団が強い不快感表明

病院空爆でショック状態になった国境なき医師団(MSF)職員(MSF提供写真) Image copyright MSF
Image caption 病院空爆でショック状態になった国境なき医師団(MSF)職員(MSF提供写真)

アフガニスタン北部の主要都市クンドゥズで国際慈善団体「国境なき医師団」(MSF)が運営していた病院が3日未明に空爆され、患者10人とMSF職員12人が死亡した問題で、MSFは米軍主導の北大西洋条約機構(NATO)による戦争犯罪だと非難し、「タリバンが病院にいた」というアフガン政府の説明に強い不快感を示した。米軍は事実関係を調査すると約束している。

北部の要衝クンドゥズをめぐっては、過激派勢力タリバンが9月28日に急襲して制圧した後、政府軍が反攻して奪還したとされるが、その後も攻防が続いている。

MSFによると、空襲は3日午前2時から1時間以上続いたという。

アフガニスタン国防省は3日、「武装テロリスト」が「アフガン軍や民間人を攻撃するための拠点として」病院を利用していると釈明。これに対してMSFは「それはつまり、タリバンが中にいるからという理由で、180人もの患者・職員がいて稼働中の病院をアフガン軍と米軍が共同で攻撃したことになる」として、「きわめて不快だ」と強く非難した。

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Footage from the scene showed the still smoking remains of the clinic

<英語ビデオ>空爆され燃え続ける、クンドゥズ唯一の病院。MSFはアメリカとアフガン両政府に誤爆されていると連絡したにもかかわらず、その後1時間近くも爆撃は続いたと。

MSFはツイッターで「空襲のたびに病院は正確に攻撃され、繰り返し被弾した。同じ区画内のほかの建物はほとんど無傷だった。土曜朝の米軍空爆に先立ち、病院敷地内で戦闘があったという報告は一切受けていない」と書いた。

MSFの報道担当はAFP通信に対し「病院はもはや機能していない。重症患者は全員ほかの施設に転院した。この病院にはもうMSF職員はいない。クンドゥズの救急センターが再開するかどうか、現時点では述べられない」と述べ、同地域から職員を退避させていると明らかにした。

MSFによると、爆撃された病院はクンドゥズ市民をはじめアフガニスタン北部にとって不可欠な、医療拠点だったという。

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Image caption 爆撃を受けたMSFの病院(3日)

オバマ米大統領は追悼の意を示す一方で、調査結果を待つと述べた。

カーター米国防長官は4日、攻撃に米軍が関与したかどうか、透明性のある調査を徹底的に行うと約束した。

米軍は、クンドゥズ市内のタリバン拠点への爆撃によって「巻き込み被害」が生じた可能性があると認め、複数の国による予備調査の結果が「数日以内」に判明すると説明した。「加えて米軍も正式な調査を開始した。(略)事実関係を徹底的に調べる」と強調している。

国連は空爆について「釈明の余地はなく、犯罪の可能性さえある」と非難。潘基文事務総長は徹底して公平な調査を求めた。

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