カスピ海からシリアへ発射のロシア・ミサイルは「イランに落下」と米政府筋

Image grab made from a video made available on the Russian Defence Ministry website of cruise missile strike from Caspian Sea. Image copyright AP

米政府筋は、ロシアがカスピ海からシリアへ発射した巡航ミサイル4発が「イランに落ちた」ようだと話している。被害があったかは不明という。

ロシア国防相は7日、ミサイル26発が約1500キロ離れたシリア北部と北東部のIS拠点11カ所を破壊したと発表。8日にも、ミサイルはすべて標的に命中したと繰り返していた。

ミサイルがイランに落ちたという情報についてロシア国防省はこれを否定。報道官のコラシェンコフ将軍は「プロの軍人ならば、こうした作戦では必ず着弾の前後に標的を確認すると承知のはずだ。我々の巡航ミサイルはすべて標的に命中した」と反論している。

イランの国営イラン通信は7日、正体不明の飛行物体が西アゼルバイジャン州の村に墜落したと伝えている。一方でイラン保守系メディアのファルス通信は、ミサイル落下の情報は「アメリカのロシアに対する心理作戦」の一環だとして、「ロシアがシリアで軍事作戦を開始してからというもの、欧米メディアや政府関係者はロシア政府に全面攻勢を仕掛けている」と批判している。

ロシアによる巡航ミサイル発射を受けて、北大西洋条約機構(NATO)は、シリアにおけるロシアの軍事行動の「エスカレーション」を前に同盟国を守り、即応能力を増強すると確認している。とりわけNATO加盟国のトルコが繰り返しロシアに領空侵犯されているため、懸念が高まっている。

ロシアがシリア空爆を開始して以来、トルコ政府はこれまでに3回、ロシア大使を呼び出して領空侵犯について抗議している。

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ロシアが巡航ミサイルでシリア空爆 西側と衝突の懸念

ジョン・ケリー米国務長官はセルゲイ・ラブロフ露外相に電話し、両国がシリアで偶発的な衝突を起こさないよう危機回避のための具体的な協議を進める必要があると強調したという。

またアッシュ・カーター米国防長官は、ロシアは事前通告なしにミサイルを発射したと批判していた。

BBCのワシントン特派員、バーバラ・プレット・アッシャー記者は、米軍や同盟軍が空爆作戦を展開しているシリア領内に、ロシアの巡航ミサイルという新たな要素が加わったことに動揺していると指摘する。

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The Russian defence ministry released video it said showed missiles being launched

<ビデオ>ロシア国防省は、ミサイル発射の映像というビデオを公表

Image caption ロシア軍発表にもとづく、カスピ海からミサイル攻撃したシリア領内の位置

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