【移民危機】EU、首脳会議を15日に開催 トルコと協力強化

多く移民がトルコからギリシャまで海を渡って来ている(14日、ギリシャ・レスボス島) Image copyright Getty Images
Image caption 多く移民がトルコからギリシャまで海を渡っている(14日、ギリシャ・レスボス島)

欧州連合(EU)は、移民危機への対応策についてトルコを議題の中心とする首脳会議を15日に開くことを決めた。EU首脳はトルコとの協力をさらに密にすることを期待している。

国際移住機関によると、海を渡って欧州にたどり着いた移民は今年に入り60万人近くにのぼり、多くはトルコを経由している。トルコには約200万人の移民が滞在しているとみられ、その多くが隣国シリアの内戦を逃れた人々だ。

EU首脳はトルコ政府に共同行動計画への参画を求める意向。行動計画の主な内容は以下の通り。

  • トルコが移民に対応するための財政や手続き面での支援を提供
  • 沿岸の警備活動に対するトルコ政府の許可
  • 密航の抑止
  • 人々の帰国支援の強化

これを受け、トルコには難民申請の手続き開始や、EUの財政支援のもとで開設する6カ所の難民受付施設を優先させることが求められる。しかしトルコ政府は、人々が欧州域内で国境を自由に行き来するのを可能にした「シェンゲン協定」の対象地域で自国民が査証なしの待遇を受けることを、より早期に実現するよう求めると予想される。

EUのトゥスク大統領は先に、過去最高水準にある移民流入の抑制に向けトルコが措置を取るのが妥協の前提だと述べている。ドイツのメルケル首相は今週末にトルコを訪問する予定となっている。


<解説>BBCニュース、クリス・モーリス欧州特派員(ブリュッセル)

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Image caption トルコのエルドアン大統領(今月6日、ブリュッセル)

EU首脳の大方は、トルコとより緊密な協力ができない限り移民危機に対応することはできないと考えている。しかし、トルコも多くの見返りを期待しており、財政支援の増加や、トルコ国民の欧州域内の移動自由化、停止しているトルコのEU加盟手続きの進展を求めている。

欧州委員会は事態を進展させようと努力しているが、一部のEU加盟国はトルコに譲歩し過ぎるのを嫌っている。

トルコのエルドアン大統領に独裁的な傾向がみられることへの批判も依然として根強い。また、トルコ政府がクルド人の武装組織との戦闘を再開したことへの強い懸念もある。

一方で、トルコ政府はEUが協力をこれまで以上に必要としていることも認識している。あるEU高官は、トルコとの関係はいつも難しく複雑だが、正しい対応をすることが不可欠だと述べた。


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Image caption トルコから海を渡ってギリシャにたどり着いたばかりのアフガニスタン人の移民(今月10日)

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