中国7-9月期GDPは6.9%増、世界同時不況以来の低成長

7-9月期の成長率は6.9%と政府の今年通年の目標を下回った Image copyright Getty Images
Image caption 7-9月期の成長率は6.9%と政府の今年通年の目標を下回った

中国国家統計局は19日、7-9月期の国内総生産(GDP)の実質成長率が前年同期比6.9%だったと発表した。2008年の世界同時不況以来の低成長率となり、中国政府が2015年の目標とする7%の成長ペースを下回る。

市場の予想(6.8%)は幾分上回るものの、今回の指標を受けて、景気減速を抑えるための金融政策の出動を当局に求める圧力が高まるとみられる。弱い経済指標に加え、今夏には株式市場が乱高下し、市場では中国経済の先行きに対する懸念が高まっていた。

今月初めには、国家統計局が発表した9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が景気拡大と後退の分かれ目となる50を2か月連続で下回った。

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
The BBC's John Sudworth takes a look at China's great balancing act

<英語ビデオ>BBCのジョン・サドウォース記者が、労働集約型からハイテク型に転換しようとする中国経済を解説する

9月の経済指標では、貿易統計で輸入の大幅減が示されたほか、消費者物価指数(CPI)の上昇率が予想を上回る縮小となり、景気が急減速する懸念が高まった。中国の経済規模は米国に次ぐ第2位。

「経済の高度化」

中国はこれまでの輸出主導型の経済を消費・サービス主導型に転換することを目指している。

政府は今年の経済成長率の目標を「7%前後」に設定しているが、李克強首相は、雇用が十分創出されている限り、目標を下回ることも許容できるとしている。

国家統計局の盛来運報道官は、「経済の転換で、成長率には下押し圧力がかかる」と述べた。

同報道官は、製造業が減速する一方で、サービスセクターは急速に成長する見通しだとし、「(一連の指標は)中国経済の転換と高度化が着実に進んでいることが示唆されている」と述べた。

しかしアナリストらは、輸入の急減が政府が期待するほど国内需要が堅調でないことを示していると指摘する。


<解説>BBC、アンドリュー・ウォーカー経済担当編集委員

過去30年にわたって中国の経済成長率は10%近辺だった。2010年以降は減速し、昨年は7.4%となった。今年はそれ以下になると予想されており、来年はさらに減速するとみられている。

これまでの各四半期データは予想に沿っており、第1四半期、第2四半期共に前年同期比7%近くになっている。

中国の統計データの信頼性が多くの人に疑問視されているのも確かだ。しかし、成長率が低下していることには疑いがなく、公式統計よりもかなり減速している可能性もある。


Image copyright AFP
Image caption 中国からは弱い景気指標の発表が相次いでいる

政府の景気下支え策は?

数回にわたる金利引き下げなど、政府による景気刺激策によっても成長率は低下している。オックスフォード・エコノミクスのアナリスト、ルイス・クイス氏は「政府の施策は下押し圧力を弱めはしたが、問題は下押し圧力が実際のところかなり強力なことだ」と述べた。そのことは鉱工業生産統計、重工業そのほかのセクターの活動で示されているという。

クイス氏は「いまの中国経済の牽引役は消費だが、成長の下押し圧力をすべてなくすほどではなく、政府の景気刺激策に多少の効果はあったものの、成長率のさらなる低下を抑止するには力不足だ」と述べた。

(英語記事:China's economic growth slows to 6.9%

この話題についてさらに読む