【ロシア旅客機墜落】シナイ半島で墜落のロシア旅客機、「上空で分解」

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シナイ半島でロシア旅客機墜落、224人死亡と

10月31日にエジプト・シナイ半島で墜落したロシアのコガリムアビア航空9268便(乗客・乗客224人)について、旧ソ連諸国でつくる航空事故調査機関・国家間航空委員会のソロチェンコ氏は1日、機体が空中で分解したとの見解を明らかにした。

エジプト東部シャルムエルシェイク発ロシア・サンクトペテルブルク行のエアバスA321型機は、エジプト北部アリシュのハサナ地区に墜落。機体は20平方キロにわたり散乱していたという。

これまでに163人の遺体が発見されており、162人の遺体を乗せた飛行機が1日夜にカイロからロシアへ向かった。

ロシア当局によると、乗客217人のうち25人が子供だった。乗務員は7人。乗客のほとんどはロシア人だが、少なくとも3人がウクライナ人、1人はベラルーシ人だった。

ロシア航空運輸局のネラジコ局長は1日、「あらゆる証拠は、機体が上空の高い位置で分解したと示している」と話した。

いわゆる過激派勢力「イスラム国」(IS)系の組織がソーシャルメディアで、自分たちが撃墜したと犯行声明を出している。しかしエジプトのイスマイル首相は、この組織の装備でエアバス機が飛行していた高度9450メートル(3万1000フィート)の飛行機を撃墜するのは不可能という専門家たちの見解を強調した。

ロシアのソロコフ運輸相も、旅客機が標的にされたと示す証拠は得られていないし、ISは主張を裏付ける写真や動画を公表していないと指摘。

旅客機撃墜の場面とされるビデオをBBCモニタリングが分析したところ、ISの公式ビデオクリップには見えず、ISの公式チャンネルで共有されていないことも分かった。

エジプトのシシ大統領も1日、事故原因の調査は「複雑」で数カ月かかると慎重を促した。エジプト主導の事故原因調査には、ロシアやフランスも参加している。

エジプト当局によると、31日の時点で半径5キロの範囲で複数の遺体を発見したが、3歳女児の遺体は墜落地点から8キロの場所で発見されたという。

ロイター通信は、機体は2つに割れて片方が炎上し、もう片方が岩に激突したようだという当局者の話を伝えている。

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Image caption シナイ半島で墜落したロシア民間機の残骸を調べるエジプトの事故原因調査関係者(1日)
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Image caption フライトレコーダーは回収されている
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Image caption 機体は2つに割れたようだとエジプト当局者。エジプト北部アリシュのハサナ地区に墜落した機体の残骸(1日)

調査当局によると、フライトレコーダーはすでに回収され、分析のため専門機関に送られている。

事故直後には機長が緊急着陸を求めていたとの情報があったが、エジプトのカマル民間航空相は、機内で問題があった様子はうかがえないと話した。

離陸前に期待を点検したエジプトの整備関係者はAFP通信に対し、機体に問題はなく「みんな衝撃を受けている。良い機体だった。35分ですべて良好だと確認できた」と話している。

しかし副操縦士の妻はロシアのテレビ局に対し、機体に問題があると夫が不満を漏らしていたと話した。

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Image caption 墜落機の飛行ルート

コガリムアビア航空(KGL9268便墜落の時系列

Image caption 墜落機が予定していたシャルムエルシェイクからサンクトペテルブルクまでの航路

10月31日午前558分(エジプト時間、日本時間同日午後12時58分) エジプト内閣によると、飛行機はこの時間にシャルムエルシェイクを出発

614分(同、日本時間同1時14分) ロシア航空運輸当局者によると、キプロス・ラルナカの管制塔と予定の交信が行われなかった

617分(同、日本時間同1時17分)エアバス社によると、シナイ半島に墜落

1112分(同日本時間同6時12分)ロシア・サンクトペテルブルクのプルコボ空港に到着予定だった


墜落を受けてエミレーツ航空、エールフランス-KLM、ルフトハンザ、カタール航空などの複数航空会社が、事態がさらに明らかになるまではシナイ半島上空の飛行を回避することにしたという。

フライドバイやエア・アラビアなどは一部フライトの航路を変更。エティハド航空はシナイ半島上空の「一部空域」のみ回避すると説明している。

ドイツ運輸省はドイツの航空各社に、ロシア機と同じ航路は避けるよう指示。ブリティッシュ・エアウェイズは具体的な航路について確認を避けたが、特定航路の安全性は絶えず確認しており「安全が確認されていないルートは決して飛行しない」と説明している。