ヨルダン人警官が発砲、アメリカ人教官ら5人殺害

Jordan King Abdullah II, (L) visiting the injured victims of the shooting at the police training centre in hospital in Amman on 9 November 2015 Image copyright EPA
Image caption ヨルダンのアブドラ国王がアンマンの病院を訪れ、発砲事件の被害者を見舞った(9日)

ヨルダン当局によると、首都アンマン郊外ムワッカルの警察訓練施設で9日、ヨルダン人警官が発砲し、アメリカ人2人と南アフリカ人1人、ヨルダン人2人を殺害した。

アンマンの米大使館は、発砲事件で米政府職員2人が死亡し、2人が負傷したと確認した。

ワシントンのヨルダン大使館によると、男はほかにアメリカ人2人とヨルダン人2人を負傷させた後、射殺された。

ロイター通信がヨルダン治安関係者の話として、男は警部の階級の教官だったと伝えている。

オバマ米大統領は、米政府はこの襲撃を「非常に深刻に」受け止めていると述べた。

米政府が出資するヨルダン国際警察訓練センター(JIPTC) は主に、パレスチナやイラクの警官訓練に使われる。アンマン東郊ムワッカルの施設では米国などの民間業者が、ヨルダン人教官を支援している。

ヨルダン政府報道官はAP通信に対し、発砲の動機が個人的なものか政治的なものか捜査していると話した。


ヨルダン国際警察訓練センター (JIPTC) とは

  • 2003年に米政府資金でアンマンの東、ムワッカルに設立
  • ヨルダン内務省公共治安局(JPSD)と委託業者が運営
  • 当初の設置目的は2003年のイラク戦争後にイラク警察を訓練することだった。8週間の訓練コースにこれまで5万人以上が参加
  • ヨルダン川西岸のパレスチナ大統領護衛隊や国家治安部隊(NSF)の数千人に「警官隊」式訓練を提供
  • リビアの元反政府勢力の訓練計画が今年前半に発表された

アンマンの米大使館は声明を発表し、被害者の家族を労わった上で「現時点で動機を憶測するのは時期尚早だ」、「ヨルダン政府や地元治安当局と協力して、徹底した包括的な捜査にあたっている」、「ヨルダンのパートナーからの協力と支援に心から感謝する」と述べた。

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Image caption 米政府が出資するムワッカルの施設は、イラクやパレスチナの警察の訓練に使われる(2008年8月撮影)

BBCのケビン・コノリー中東特派員は、ヨルダン王国は揺れる中東地域において特に強い親欧米路線をとっていると指摘する。

米英などと合同軍事演習を行うほか、シリアの過激派勢力「イスラム国」(IS)に対する米国主導の攻撃作戦も強く支持している。

発砲事件にほかにこれといった動機が見当たらないならば、中東の過激派勢力との連帯を示すものと受け止められるだろうと、コノリー特派員は言う。

10年前の2005年11月9日には、イラクの過激派勢力アルカイダがアンマンのホテル3カ所で自爆攻撃を実行し、50人以上を殺害した。

(英語記事 Jordan policeman shoots dead foreign trainers

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