【ミャンマー総選挙】アウン・サン・スー・チー氏が当選

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アウン・サン・スー・チー党首、政権獲得へ自信示す

ミャンマーで25年ぶりに行われた総選挙の開票が進むなか、選挙管理委員会は11日、野党・国民民主連盟(NLD)のアウン・サン・スー・チー党首が当選したと発表した。一方でNLD幹部は、選管が開票結果の公表をわざと遅らせていると批判している。

選管によると、スー・チー氏はヤンゴン郊外のコームー選挙区で当選した。NLDはこれまでに163議席を獲得。2011年の民政移管から政権を握る軍部系与党の連邦団結発展党(USDP)は10議席に留まっている。

総選挙は上院(定数224)と下院(同440)の計664議席のうち、軍に割り当てられている軍人枠(166議席)を除く498議席が対象。単独政権を作るには少なくともその3分の2が必要だが、スー・チー氏はBBCの単独取材に約75%を得たと述べている。

NLD幹部のウィン・ティン氏は選管が開票結果の公表を「わざと遅らせ」、「悪さをしようとしている」と批判した。

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Image caption NLD支持者たちは9日夜に首都ヤンゴンのNLD本部前に集まり、早々に勝利を祝った

どの党が政権党になるにしても、外国人の子供をもつ人の大統領就任を禁止する現行憲法下では、スー・チー氏は大統領になることができない。スー・チー氏はBBCに、NLDがしかるべき人を大統領にするが、国を導くのはそれでも自分だと述べた。

誰が大統領になるにせよ「与党党首として私がすべて決めることに変わりはない」と言うスー・チー氏に、BBCがそれは公平かと尋ねると、同氏は「私は透明性と説明責任を信じている(略)私がものごとをつまびらかに国民に説明した方が、ずっとうまくいく」と述べた。

一方でミャンマー憲法第58条は、大統領が「他のあらゆる者より優先される」と規定している。

大統領が決まるのは早くて来年2月で、来年後半にずれ込む可能性もある。

ミャンマーの歴史的選挙

米カーターセンターの選挙監視団は245カ所の投票所で選挙の状況を監視。AP通信によると、ほとんどの地区で投票と開票作業が正常に行われ、「競争性のある有意義な」選挙だったと同センターは報告している。

一方で同センターは、少数民族ロヒンギャを含む数十万人に選挙権が与えられなかったことや、事前投票の手続きが不透明だったこと、選挙区ごとの開票速報が十分に行われなかったことなどを、問題点として指摘している。

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Image caption マンダレーのNLD支部で選挙結果を伝えるテレビ画面を見守るNLD支持者たち(9日)

ビルマとしても知られるミャンマーの総選挙は2011年の民政移管後初で、有権者は約3000万人。推定の投票率は約80%とみられている。

NLDをはじめ多くの政党がイスラム教徒の候補者を立てなかったことから、少数民族ロヒンギャなどイスラム教徒への支援が不十分だとスー・チー氏を批判する声もある。ミャンマーでは仏教系の極右勢力によるロヒンギャ襲撃が相次いでいる。

スー・チー氏はBBCに対し、NLDはイスラム教徒を保護するし、憎しみをあおる者は訴追すると強調。

「差別を取り除くのは簡単ではないし、憎しみを取り除くのも簡単ではない(略)国民の大半が平和を望んでいるはずで、憎しみと恐怖の中で暮らしたいとは思っていないはずだ」とスー・チー氏は述べた。

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