反APECデモ 首脳会議会場近くで警官隊ともみ合う

警官隊と押し合うデモ参加者(19日、マニラ) Image copyright AP
Image caption 警官隊と押し合うデモ参加者(19日、マニラ)

アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催されているフィリピンの首都マニラで19日、APECに反対する大規模な抗議デモが発生した。

先住民や学生団体、労働組合のメンバー数百人が警官隊と衝突し、警察は放水するなどして対抗した。首脳会議は、南シナ海の領海をめぐって中国と各国が対立するなか開かれた。

APEC首脳は、13日にパリで起きた連続襲撃事件を受け、テロ対策での世界的な協力の強化を訴えた。

19日に発表される予定の首脳会議の声明は、テロ行為を「強く非難する」とし、「テロとの戦いで、国際的な協力の強化と連帯が喫緊の課題となっている」と強調した。

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Image caption デモ参加者は「APECを破棄しろ」「APECは反労働者だ!」と書かれたプラカードを掲げた(19日)
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Image caption 警官隊によるバリケードを突破したデモ参加者(19日)
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Image caption 警察は放水砲を使ってデモに対抗した(19日)

デモ参加者らは、APECメンバーが形成する貿易圏が貧しい国を搾取しているとして、APECの仕組みを破棄するよう求めている。デモのリーダーのひとりであるレナート・レイエス氏はAP通信に対し、「APECと帝国主義的グローバル化は豊かな国を利しただけで、フィリピンのような発展途上国をさらに貧しくした」と語った。

騒動やテロなどを防止するためマニラ市内にはすでに数万人の兵士・警官が配置されていた。


現場から――BBCニュース、リコ・ヒゾン記者(マニラ)

大きなプラカードを掲げたデモ参加者は「APECをつぶせ」「アメリカを倒せ」といったスローガンを唱えていた。

警棒や盾を持った数百人の警官がAPEC会場に近づけないようにしていた。

群衆を散らすため放水砲を装備した車両が配置され、警察はダンス音楽を大音量で流し、抗議の声をかき消そうとした。


APEC首脳は気候変動や経済協力などについて協議している。一方で、埋蔵資源が豊富とされる南シナ海の領海をめぐる一部の国の対立も焦点になっている。

APECに出席したオバマ米大統領は、以前から中国に対し、領有権が争われている岩礁の埋め立て工事を止めるよう求めてきた。米国は中国と領有権で争う国のひとつであるフィリピンと防衛協力協定を結んでいる。

オバマ大統領は、フィリピンのアキノ大統領との会談で、地域の緊張を和らげるため「大胆な措置」が必要だと述べた。

APECには中国の習近平国家主席も出席しているが、領有権をめぐる問題には今のところ触れていない。中国は岩礁の埋め立ては合法的であり、人口島を軍事化する計画はないとしている。

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Image caption デモに参加したフィリピンの先住民(19日)
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Image caption 記念撮影に臨んだAPEC首脳ら(19日)
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Image caption 18日夕には首脳らが夫人を伴いフィリピンの民族衣装をまとって記念撮影した

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