日本の捕鯨船が南極海に向け出航

山口・下関港に停泊する「勇新丸」と「第二勇新丸」 Image copyright Reuters/Kyodo
Image caption 山口・下関港に停泊する「勇新丸」と「第二勇新丸」

日本の捕鯨船4隻が1日、南極海に向け出港した。国際的な反発があるなかで1年ぶりの捕鯨活動となる。

日本政府は捕鯨が調査目的だとしている。調査捕鯨は国際ルールで捕鯨活動が許される例外のひとつ。

しかし、2014年には国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)が日本の捕鯨は商業目的だとして停止すべきとの判断を下している。

反捕鯨団体の活動家らも、日本の捕鯨が残酷で持続可能ではないと批判している。

日本は調査捕鯨の目的について、商業捕鯨が再開可能な水準にクジラの生息数が回復していると証明するためだと主張し、クジラを捕獲し殺しているのは研究目的だと説明している。

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日本はなぜ捕鯨を再開するのか 論理に反してまで

2014~2015年の捕鯨シーズンには、日本政府はICJの判断を尊重するとして、南極海ではクジラは捕獲しなかった。しかし太平洋では、小規模の捕獲を実施した。

日本の農林水産省は30日、ICJの判断を念頭に今回のミンククジラの捕獲数を333頭に抑えると発表した。これまでの捕獲目標の3分の1程度になる。

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Image caption 捕獲されたクジラ肉の食用利用を日本政府は認め、調査の副産物だと説明している
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Image caption シドニー沖のミンククジラ(2010年6月撮影)

日本の捕鯨活動をICJに提訴したオーストラリアなど一部の国や、環境保護団体の活動家たちは捕鯨活動の再開に失望の声を上げている。

環境保護団体グリーンピースのオーストラリア支部のナサニエル・ペル氏はAFP通信に対し、「科学的な研究ではない。商業捕鯨そのもので国際司法裁判所が非合法とした活動だ」と述べた。

捕鯨船3隻が同日、山口県の下関港から出港。母船の「日新丸」(約8000トン)も広島県の港から出発した。

下関の中尾友昭市長は捕鯨再開に強い賛同を表明した。同市長は出港式で船員らを前に、こんなにうれしい日はない、と述べた。

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Image caption 反捕鯨団体シー・シェパードは捕鯨活動の妨害を何度も実力行使してきた

農林水産省によると、捕鯨は今月下旬から来年3月まで行われる。捕鯨再開の発表は1日の出航の数日前に発表された。

国際捕鯨委員会は1985/86年のシーズンから捕鯨のモラトリアム(一時停止)で合意している。日本もモラトリアムに同意しているが、捕鯨禁止の例外のひとつである調査目的での捕鯨を続けている。

ノルウェーなど他の捕鯨国ではモラトリアムに正面から反対しており、捕鯨を続けている。一方、先住民の捕鯨は食料確保の観点から例外措置として認められている。

(英語記事 Japanese whaling ships depart for Antarctic hunt

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