インド、石炭の使用削減を示唆

インドは2020年までに中国を抜いて世界最大の石炭輸入国になるとみられている Image copyright Getty Images
Image caption インドは2020年までに中国を抜いて世界最大の石炭輸入国になるとみられている

パリで今週始まった国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に出席しているインド政府の高官は、再生可能エネルギー活用に向けた資金援助が十分得られる場合には石炭の使用を削減する用意がある、と表明した。

インド政府代表団のアジェイ・マトゥール氏は、「より高価な」再生可能エネルギーへの資金援助があれば石炭の使用を抑制することは可能だと述べた。

インドで国内の電気需要が拡大するなか、2020年には世界最大の石炭輸入国になると予想されている。

ほかの参加国はこれを歓迎し、COP21で新たな合意がなされる可能性を高めたと評価した。

インドが会議前に提出した地球温暖化ガス排出削減計画では、石炭が大きな役割を担うことが示されて、石炭が「将来にわたって発電の主要なエネルギー源であり続ける」と書かれている。

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新しい炭鉱が毎月

インドは2020年までに石炭の生産量を15億トンまで増やす計画だが、そのためには毎月新たな炭鉱をひとつ掘る必要がある。

インドでは3億人が電気なしで生活していると推計されており、電気供給を拡大するためには石炭がさらに必要になる。

COP21におけるインド政府の立場は強硬で、気候変動の抑制よりも、化石燃料の開発が優先されるとしている。

インドのプラカシュ・ジャバデカル環境相はBBCの取材に対して、インドには石炭を必要に応じて使い続けるあらゆる権利があると述べている。

同相は、「インドは再生可能エネルギー使用を今後15年で倍にすることを目指すが、喫緊の課題は人々の生活を向上させることだ」と語った。

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しかしパリの会議で代表団のマトゥール氏は2日、より協調的な態度を示した。

同氏は、太陽光発電のコストは過去4年間で75%低下したが、依然として石炭のコストの2倍だと指摘した上で、もし再生可能エネルギーへの設備投資の負担を軽減する資金が得られれば、太陽光や風力の活用を増やし、石炭を減らせると述べた。

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マトゥール氏は、「安価なエネルギーを使って経済発展した国が、低炭素ながらもより高価なエネルギーを使って発展しなくてはならない国に資金援助ができるような合意に期待する」と語った。

米国代表団のトッド・スターン特使はインドの表明を歓迎し、「我々はインドを援助し、投資を行っている。ほかの多くの国も同様だ。インドが取り組んでいることを後押しし手助けするため協力したい。実現に向け最大限の手助けがしたい」と述べた。

一方、中国の国営新華社は、国務院(内閣に相当)の話として、大気汚染の改善や温暖化ガス削減を目的に多くの石炭発電所の性能を向上させる意向だと報じている。

新華社によると、2020年までに新たな性能基準を満たさなかった石炭発電所は閉鎖されるという。

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