タリバンのカンダハル空港襲撃で37人死亡 子どもも大勢

タリバンによるカンダハル空港襲撃後、男性たちが遺体を運ぶ(9日) Image copyright AP
Image caption タリバンによるカンダハル空港襲撃後、男性たちが遺体を運ぶ(9日)

アフガニスタン国防省は9日、反政府勢力タリバンによる南部カンダハルの空港襲撃で少なくとも37人が死亡し、35人が負傷したと発表した。人質もとられ、多くの子どもも死亡したが、アフガン国軍が26時間に及ぶ戦闘の末に鎮圧したという。

アフガン政府によると、1人のタリバン兵が数時間にわたり立てこもり発砲を続けたが、国軍が9日夜に殺害した。死亡したタリバン兵は少なくとも9人。

空港敷地内には、北大西洋条約機構(NATO)のアフガン駐留部隊とアフガン軍の合同司令本部がある。

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Image caption 空港襲撃で焼かれた店舗の前を警備するアフガン国軍兵士(9日)

トロ・ニュース・テレビによると、空港を襲った武装勢力は戦闘服姿で軽火器や重火器を備えていた。

空港ゲートを突破した後に敷地内の古い校舎に入り、治安部隊と銃撃戦を展開した。敷地内にいた家族を人質にとり「人間の盾」として使った武装勢力もいたという目撃証言もある。国軍兵士たちが過激派に、女性や子どもの解放を呼びかけるのが聞こえたという。

カンダハル空港のアフマドラ・ファイジ空港長はAFP通信に、インド行き旅客機への搭乗を待っていた乗客の一部が、民間機用ターミナルで立ち往生したと話している。民間機用ターミナルは戦闘現場から遠く離れているという。

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Image caption カンダハル空港入り口を警備するアフガン国家治安部隊(9日)

米軍のマイケル・ローホーン大佐は、タリバン兵たちは「実際の空軍基地そのものには一度も到達していない」と話した。駐留軍に被害はなかったという。

現地の記者たちは今回の攻撃について、アフガン国家治安部隊(ANSF)が安全を確認したはずの区域にタリバンが武器を運び込むことができたのは、重大なミスだと指摘している。

カンダハルのシェル・シャー陸軍司令官は報道陣に、傍受した通信内容から一部のタリバン兵がウルドゥー語で話していたと明らかにした。ウルドゥー語はアフガニスタンより隣国パキスタンで一般的に使われる言語。国内の襲撃や騒乱はパキスタンの責任だとアフガン政府関係者が批判するのは珍しくない。

空港襲撃についてタリバンは、アフガン兵80人を殺害したと声明を出しているが、この人数は確認できていない。

襲撃とは別に、タリバンは南部ヘルマンド州のハナシン地区を制圧したと発表。地元政府関係者も、これを確認した。

タリバンとの和平交渉を検討する周辺各国会議が開かれているパキスタンで、アフガニスタンのガニ大統領はテロ打倒のための支援を求め、カンダハル空港襲撃を臆病者のしわざと厳しく非難。犠牲者遺族に追悼の意を伝えた。

大統領と共に会議に出席しているアフガニスタンの外相は、タリバンとの和平協議開始に向けてパキスタンの支援を求めた。

(英語記事 Afghan Taliban kill dozens at Kandahar airport

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