新年花火中止のブリュッセルで6人逮捕 世界各地で警備強化

ブリュッセル・モレンベークでテロ関連の捜査を続ける警官たち(30日) Image copyright AFP
Image caption ブリュッセル・モレンベークでテロ関連の捜査を続ける警官たち(30日)

テロ警戒のため新年祝賀の花火を中止したベルギー・ブリュッセルで31日、大みそかの攻撃計画に関連して警察が6人を逮捕した。検察が明らかにした。ブリュッセルのほかパリ、ロンドン、ベルリン、モスクワ、イスタンブールなど各地で新年行事の警備を強化している。またトルコ警察は、首都アンカラの新年行事を攻撃しようとしていたとして、過激派勢力「イスラム国」(IS)の関係者とされる2人を逮捕した。

ブリュッセルの警察は容疑者6人の身元を明らかにしていないが、モレンベークなどブリュッセル郊外数カ所の一斉捜索で逮捕したという。しかしこれまでのところ、新年行事の攻撃計画は11月13日のパリ連続襲撃とは無関係とみられている。

ブリュッセルの花火など中止決定について、ベルギーのミシェル首相は30日、「入手した情報」にもとづく判断だと説明した。ブリュッセルのマイユール市長は公共放送局RTBFに対して、「31日夜の祝賀は中止すると、内務相と共に判断した」と述べた。市長によると昨年の大みそかには10万人が新年を祝うためにブリュッセルを訪れた。「そういう状況で、ひとりひとり全員調べるわけにはいかない」と市長は行事中止の理由を説明した。

ベルギー当局は29日、新年祝賀イベント攻撃を計画していたとして、テロ未遂の疑いで、30歳の「サイード・S」と29歳の「ムハンマド・K」の2人を逮捕している。検察当局は、2人はパリ連続襲撃とは無関係だとしているが、RTBFによると警察のほかブリュッセルの「象徴的」な場所を攻撃しようとしていたという。

ベルギーのテレビ報道によると、両容疑者は「カミカゼ・ライダー」というオートバイ・グループに所属。このグループはすでに解散したイスラム過激主義団体「シャリア4ベルギー」につながりがあるものの、2013年の調べではテロとは無関係とされた。

2人の逮捕に関連するブリュッセルなどの一斉捜索で警察は、IS関連のプロパガンダ資料や戦闘服、コンピューター機材を押収したという。

ベルギーは11月13日のパリ連続襲撃を受けて、厳重な警戒態勢を敷いている。パリ襲撃の首謀者とされるアブデルハミド・アバウード容疑者はベルギー国籍。ほかに複数の実行犯や共犯が、ベルギーを拠点としていたとみられている。

過激派勢力「イスラム国」(IS)に欧州から参加した人数を人口比で比較すると、ベルギーが最多となっている。

パリは静かに、トルコ警察はサンタに扮して

欧州各地の主要都市では、新年行事に向けて市内の警備を強化している。パリでは、新年の花火は中止となったが、シャンゼリゼでは厳重な警備の下、例年通り新年の祝賀行事は開かれる。凱旋門への映像映写は通常より短時間で終わるが、大人数の集中を避けるために巨大スクリーンを4カ所に設置する。

イダルゴ市長は「華々しいお祝いごとではなく、静かに思いをかみしめながら新年を迎えることにした」と説明した。

トルコでは30日、首都アンカラの新年行事を攻撃する計画の疑いでIS関係者とされる2人を逮捕した。アナトリア通信によると、2人はシリカアらトルコに入り、市内の人ごみ2カ所で攻撃を計画していた。調べによると、複数の場所を家宅捜索したところ、自爆チョッキや爆発物が見つかったという。

アンカラでは今年10月に連続自爆攻撃があり100人以上が死亡した。トルコ政府はISによる攻撃と非難しているが、犯行声明は出されていない。

イスタンブールでも警備が強化されており、地元報道によると一部の警官はサンタクロースなどの扮装で人ごみを警備して回る予定という。

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Image caption パリでは新年に向けて警備が強化されている。写真はノートルダム大聖堂の前で警備する兵士(30日)

都市によってはテロ攻撃に関する具体的な情報はなくても、警備を強化している。

モスクワでは例年の大みそかには赤の広場に大群衆が集まるが、当局は今年は完全に立ち入り禁止にする方針。

ベルリンではブランデンブルク門前のいわゆる「ファン・マイル」では、花火やバックパックが禁止となり、手荷物は中身を検査されることになった。

ロンドンでは、市主催の花火大会にチケットを買った10万人以上が訪れる予定。ロンドン警視庁は市内中心部に武装警官を含めて3000人を配備する方針だ。警視庁報道官は「あくまでも念のための計画で、何か具体的な情報を得ての対応ではない」と説明した。

(英語記事 Brussels police arrest six over 'New Year terror plot'

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