IS動画の覆面男 英当局が特定か

男性はアブ・ルメイサとも呼ばれる Image copyright Twitter
Image caption 男性はアブ・ルメイサとも呼ばれる

英当局は4日、過激派組織「イスラム国」(IS)が公開した、英国の諜報員5人を処刑したとする動画に登場する覆面の男が英国籍のシッダールタ・ダールという人物である可能性が高いとみていると明らかにした。

当局筋がBBCに語ったところによると、シッダールタ・ダールという男性を中心に捜査が進められているという。公式に確認されていないものの、同筋は「多くの人が彼だと考えている」と述べた。

アブ・ルメイサとも呼ばれるこの男性は、2014年にテロ扇動の容疑で逮捕されたが、保釈中に失踪していた。ロンドン東部ウォルサムストウ出身の男性は元ビジネスマンで、4人の子どもがおり、シリアに渡航していた。

男性は元々ヒンズー教徒だったが、イスラム教に改宗し、「アル・ムハジルーン 」と称する過激思想の集団に加わっていた。知人の一人はBBCに対し、ダールという男性の声に「間違いない」と語った。

男性の妹のコニカ・ダールさんはBBCの取材に対し、動画の音声を初めて聞いた際には本人だと思ったものの、動画を見て確信が持てなかったと語った。

コニカさんは、「ショックを受けた」とし、「ビデオは、私の記憶にある兄の声に似ているとは思う。でもあの短いビデオをじっくり見た感じでは、よく分からないので気持ちが楽になった」と語った。

銃を手にした覆面姿の男は動画の中で、キャメロン英首相が大胆にもISの力に挑戦しようとしたと嘲笑する。BBCは動画の真偽を確認できていない。

男はさらに、「今後もジハード(聖戦)を戦う。国境を越えて、いずれお前たちの土地を侵略し、シャリア(イスラム法)に基づいて支配する」と語る。

キャメロン首相は動画について、「支配地域を失いつつある」集団の「絶望的な企て」だと述べた。


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改宗を経て「アル・ムハジルーン」の主要なメンバーとして集団の代弁者となった。「アル・ムハジルーン」は英国のテロ法で活動が禁止されている。

米国やイスラエル、アラブ諸国の体制など、集団が反イスラムと考えるものへの抗議デモに頻繁に参加していた。

金曜の午後にはモスクの前に立ち、集団への勧誘活動をしていた。ウェブ上に動画を掲載し、メディアの取材にも応じていた。自らの主張を語る時に過激思想を隠そうとしなかった。


10分間の動画には英国人アクセントで話す少年も登場する。遠くを指し示し、「不信心者」を殺すと語っている。

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動画では、砂漠を背景に、つなぎの衣服を着た英国の諜報員だという5人の男性が、後頭部を銃で撃たれる前に罪を告白したとされる様子が撮影されている。

英警察によると、ジハード集団の支援あるいは戦闘に加わるため同国から少なくとも700人がシリアとイラクに渡航し、約半数がその後帰国しているという。

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