中国の不動産大手、ハリウッドのスタジオ買収へ

「ダークナイト ライジング」のポスター Image copyright Getty Images
Image caption レジェンダリーは「ダークナイト ライジング」など大ヒット作を作ってきた

中国の不動産大手、大連万達集団は12日、米国の映画会社レジェンダリー・エンターテインメントを35億ドル(約4000億円)で買収すると発表した。北京で記者会見を開き発表した。この買収については今月初めから噂されていた。

大連万達集団は2012年には米国の大手映画館チェーン、AMCエンターテインメントを買収しており、映画館運営会社としては世界最大。

急成長を続ける大連万達集団の王健林会長は、中国の長者番付1位の大富豪。数年前からハリウッドの映画会社買収を希望していた。昨年はドリームワークス・アニメーションと交渉していると報道されたが、合意の発表はなかった。

レジェンダリーは、「ジュラシック・ワールド」、「バットマン」の「ダークナイト」シリーズ、ハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」といったヒット作を製作してきた。創業者のトマス・タル会長は責任者として残るという。

大連万達集団は、レジェンダリーは世界全体で120億ドルの興行収入を獲得している映画会社で、買収合意は「中国にとって国境を越えた文化関係の買収として過去最大」のものだと説明。世界最速で急成長する中国の映画市場とハリウッドの結びつきを拡大するのがねらいだ。

王会長は、レジェンダリー・エンタテインメントとその社内の映画製作部門を合体させた形で上場する方針を表明。新規上場の時期については明らかにしなかった。

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Image caption 1954年生まれの王健林会長は1970年~1986年にかけて人民解放軍に所属し、1988年に大連万達集団を設立した。

検閲との関係は――スティーブン・エバンズ記者(北京

レジェンダリー・エンターテインメントの買収によって、万達は世界的なメディア企業に向かって歩き始める。映画製作においても世界最大の存在のひとつになっていく。万達はすでに、中国最大の映画館チェーンや米国の映画館チェーン大手を持っているのだ。

しかし映画の芸術性はどうなるだろう? 中国の検閲当局を含め、誰にでも気に入られるような映画しか作れなくなるのだろうか。

大連万達集団の創業者で会長の王健林氏はBBCに対して、中国市場で成功したいならハリウッド映画は中国市場に対応していかなくてはならないと述べた。

「急成長する中国市場で米国企業が利益を上げたいなら、これは当然のことだと思う。中国の観客の好みに対応するべきだ。もしそれをしないなら、問題が起きるかもしれない」

新しい映画会社は、万里の長城をテーマにした映画を製作中だ。監督は中国のチャン・イーモウ監督、主演はマット・デイモンで、年末公開の予定だ。レジェンダリーは「世界で最も有名な建築物の上で、エリート集団が人類を守るために最後の戦いを繰り広げる」物語だと説明した。

しかしレジェンダリーは、中国の政治問題に対する厳しい検閲に触れるような映画からは今後距離を置くものとみられている。

(英語記事 Dalian Wanda to buy Legendary Entertainment stake for $3.5bn

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