【米大統領選2016】ブルームバーグ氏、出馬を「検討」

マイケル・ブルームバーグ氏 Image copyright Getty Images
Image caption マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長

米報道によると、億万長者で前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏(73)が独立候補として米大統領選への出馬を検討している。米紙ニューヨーク・タイムズは複数の匿名顧問の話として、選挙戦の計画策定を前市長がスタッフに指示したと伝えている。現在の候補者の顔ぶれならば勝機があるかもしれないと、前市長は考えているという。

ブルームバーグ氏の正式表明はないが、複数のスタッフは米メディアに、特に民主党最有力のヒラリー・クリントン氏が民主党予備選で対抗馬のバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)相手に苦戦するようならば、出馬の可能性は高いと話している。出馬した場合、自己資産10億ドル(約1200億円)を選挙戦に投入する用意があると伝えられている。

ニューヨーク・タイムズによると、3月初めまでに決断すれば全50州の予備選に間に合うため、前市長はこれを決断の期限に定めているという。

ブルームバーグ氏は昨年にも、共和党の最有力候補ドナルド・トランプ氏や民主党最有力のヒラリー・クリントン氏を相手にした場合の勝つ可能性を探るため、世論調査を実施している。


<分析>アンソニー・ザーチャー、BBCニュース、ワシントン

もしも共和党のテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)や実業家ドナルド・トランプ氏が大統領選本選で、民主党のサンダース上院議員と戦うことになるなら、あるいはサンダース議員との予備選で疲弊したクリントン氏と戦うことになるなら、自分は独立候補として出馬してもいいとマイケル・ブルームバーグ氏は検討しているそうだ。

その展開は民主党にとっては大打撃だ。ブルームバーグ氏は名目上はどの政党にも関わっていないし、ニューヨーク市長に当選した時は共和党候補だったが、大統領選では民主党に行くはずの票がブルームバーグ氏に流れると予想されるからだ。そして前市長に共和党支持者の票が流れるならそれは、リベラルな地盤として盤石なニューイングランドや東海岸中部や西海岸各州でのことになる。

これはまるで、ドナルド・トランプ氏を僅差で当選させるためのレシピだ。

ブルームバーグ氏がどれほど実業界寄りで共和党支持層に好まれようと、銃規制や気候変動や医療制度規制強化などに関するこれまでの姿勢は、米国右派にとっては唾棄すべきものだ。

前市長にしてみれば、民主・共和両党の有力候補には問題が多く、これこそ自分にとってチャンスだと思えるのかもしれない。そして今年の大統領選では何が起きてもおかしくない。しかしそれでもブルームバーグ氏が大統領に当選する可能性は相当低い。

むしろ出馬し敗北することによって、自分にとって大事な政策課題がボロボロにされるという、そんな展開につながってしまうかもしれないのだ。

(英語記事 US election: Michael Bloomberg 'ponders White House run'

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