韓国 北朝鮮・開城工業団地から撤退開始

北朝鮮の開城工業団地から韓国に戻ってきた大型トラックの列(11日) Image copyright AFP
Image caption 北朝鮮の開城工業団地から韓国に戻ってきた大型トラックの列(11日)

韓国は11日、北朝鮮との共同事業で運営してきた開城工業団地からの撤退を開始した。北朝鮮が7日朝に長距離ロケットを発射したことを受けたもの。

韓国政府が10日に開城工業団地の事業を一時停止すると発表する前にも、一部の活動が制限されていた。

北朝鮮による核・ミサイル開発の資金源を断つ目的で実施される工場団地の閉鎖がいつまで続くかは、明らかになっていない。

工場団地で事業を行う124社のうちほとんどが韓国企業で、北朝鮮で何千もの雇用を提供している。

韓国のソウルで取材するスティーブ・エバンズ記者によると、韓国企業は移動が簡単な機器や原材料、最終製品を運び出している。

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Image caption 開城工業団地で働く北朝鮮の労働者

団地の北朝鮮労働者の多くは11日に姿を見せず、韓国人の管理職が机から書類などを回収し撤退し始めているという。

韓国人幹部の一部は、北朝鮮での事業が急に停止されたことに衝撃を受けていると語った。

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Image caption 北朝鮮のロケット発射は、最近の「水爆実験」同様、海外から強い非難を受けた

一方、米国では、上院が10日に北朝鮮に対する制裁強化法案を全会一致で可決している。

法案が制裁対象とするのは、大量破壊兵器や通常兵器の拡散、北朝鮮のロケット計画、資金洗浄、麻薬取引、人権侵害、米国のサイバーセキュリティーを脅かす行為、高級品の輸入に関わったすべての個人や組織。

制裁はこれまでも実施されてきたが、制限を一層強める。

法案には、北朝鮮へのラジオによる宣伝放送や人道援助への5000万ドル(約56億円)の拠出も含まれている。

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Image caption 制裁法案への投票のため、大統領選に向けた選挙運動を離れワシントンに戻ったマーコ・ルビオ上院議員(10日)

米下院も同様の法案を先月可決している。オバマ大統領の署名に向け上下院の法案一本化が進められる見通し。

制裁法案を共同執筆した共和党のコリー・ガードナー上院議員(コロラド州選出)は、オバマ大統領の「戦略的忍耐」政策を批判。「朝鮮半島情勢は休戦協定以来最も不安定な状態にある」と語った。休戦協定は1953年の朝鮮戦争終了時に結ばれたもの。

一方、日本政府も今週、北朝鮮に対する制裁の強化を発表した。制裁には日本から北朝鮮への送金の原則禁止や、北朝鮮籍船舶などの入港禁止が含まれている。

(英語記事 South Korea begins Kaesong industrial park shut down

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