イスラエルでパレスチナ人による切りつけ事件相次ぐ 米国人観光客も殺害

襲撃事件のあったイスラエル・ジャッファの港湾地区(8日) Image copyright EPA
Image caption 襲撃事件のあったイスラエル・ジャッファの港湾地区(8日)

イスラエルのテルアビブとエルサレム周辺の3カ所で8日、パレスチナ人が周りの人を切りつけるなどの事件が相次ぎ、米国人観光客が殺害されたほか、10数人が負傷した。イスラエル警察によると、実行犯3人はいずれもパレスチナ人で、現場で殺害されたという。

調べによると、テルアビブ南のジャッファで男が港湾地区で複数の人に切りつけた後、市内に入りさらに複数を攻撃。被害にあった10人のうち5人は重体で、米国人テイラー・フォースさんは死亡した。フォースさんはテネシー州ナッシュビルにあるバンダービルト大学の学生という。警察は、犯人は西岸地区のカルキヤ出身の21歳だったと説明している。

殺害された米国人学生フォースさんが通っていたバンダービルト大学のニコラス・ゼッポス学長が、学生たちに送った手紙によると、フォースさんは国際的起業について学ぶ研修旅行でイスラエルを訪れていた。同行していたほかの学生たちは無事だったという。

ジャッファの事件当時、バイデン米副大統領はシモン・ペレス前イスラエル大統領と共に、近くのペレス平和センターの行事に出席中だった。事件を受けてホワイトハウスは、副大統領が「残酷な攻撃に強硬に抗議し」、「アメリカ人の命が失われた悲劇に悲しみをあらわにした」とのコメントを発表した。

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Image caption エルサレムの事件現場を警戒するイスラエル警察(8日)
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Image caption ジャッファの事件現場から救出された男性(8日)
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Image caption 事件現場の近くでペレス前イスラエル大統領(右)と行事に参加していたバイデン米副大統領(8日)

ジャッファの事件に先立ち、東エルサレムでイスラエル人警官2人が発砲されて負傷した。またテルアビブ近くのペタ・ティクバでは、超正統派のユダヤ教徒が刺された。

調べによると、エルサレムの事件では銃撃犯が旧市街のダマスカス門の外で複数の警官に向けて発砲。警官1人が重体という。容疑者は追跡中にさらに1人を負傷させた後、射殺されたという。

テルアビブ郊外ペタ・ティクバの事件については、複数の目撃者が、パレスチナ人男性が超正統派のユダヤ教徒をナイフで切りつけたところ、被害者がそのナイフを奪い、襲撃犯を死亡させたという。負傷した被害者は上半身に複数の傷を負い、病院に搬送された。

昨年10月以来、イスラエルではパレスチナ人やアラブ系イスラエル人による襲撃が相次ぎ、刃物で切りつけられたり撃たれたり、車をあてられたりなどして少なくとも29人のイスラエル人が死亡している。一方でその間、180人以上のパレスチナ人が殺害されている。イスラエル側はほとんどが、事件現場で被害者は治安部隊に殺害された実行犯だと説明している。

(英語記事 Palestinian kills US tourist in Israel

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