【米大統領選2016】トランプ氏が2州連勝 民主党はサンダース氏が番狂わせの1勝

Image caption バーニー・サンダース氏(左)とドナルド・トランプ氏

米大統領選の予備選で8日、共和党では最有力候補の実業家ドナルド・トランプ氏がミシガンとミシシッピ両州で勝った。民主党ではヒラリー・クリントン前国務長官が南部ミシシッピ州で大勝したものの、中西部ミシガン州ではバーニー・サンダース上院議員(バーモント州)が勝利し、番狂わせとなった。共和党は同日、アイダホとハワイ両州でも予備選・党員集会を行っており、アイダホではテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)が勝った。

遊説先の激戦地フロリダ州で記者会見したトランプ氏は「とてつもなく大勢の人が投票所に向かったことが、何より嬉しいことのひとつだ。(略)いまの政治で最大の話題だ」と述べた。また大統領としての適性や保守派としての一貫性を対立陣営から批判されているトランプ氏は、自分より大統領らしい大統領はリンカーン大統領しかいないと力説。さらに「自分ほど保守的な人間はいない」と強調した。

ミシガン州に隣接するオハイオ州のジョン・ケーシック知事は、ミシガン州でトランプ氏に続く2位となった。ケーシック知事は15日のオハイオ州予備選で勝利を期待している。

オハイオ州で有権者を前にしたクリントン氏は、労働者から搾取し利益をため込む企業には責任をとらせるべきだと主張した。さらに、選挙はくだらない悪口の応酬であってはならないと述べ、遠回しにトランプ氏を批判した。

「大統領候補に問われているのは、いかに人の悪口を言うかではなくて、いかに結果を出すかです」

ミシガン州では事前予想でクリントン氏が優勢と伝えられていたため、サンダース議員の勝利は予想外だった。

サンダース氏は文書で「評論家や世論調査の専門家の言うことに逆らい、支持してくれたミシガンの人たちに感謝します。非常に大事な夜となりました。ミシガンでは30ポイント差をつけられていたのに、挽回した。同じような勢いが全米で盛り上がっています」と勝利を喜んだ。

共和党でトランプ氏とテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)から撤退を呼びかけられているマーコ・ルビオ上院議員(フロリダ州選出)は、ミシガンとミシシッピ両州で4位と苦戦した。

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共和党の候補指名獲得には代議員1237人の支持が必要。これまでトランプ氏は446人、クルーズ氏は347人獲得している。

民主党の候補指名獲得には代議員2383人の支持が必要。党重鎮からなる特別代議員を含めると、クリントン氏は1220人、サンダース氏は571人獲得している。

<分析>ミシガン州デトロイトからニック・ブライアント

ミシシッピとミシガン両州で勝ち、ドナルド・トランプ氏は共和党最有力候補としての立場を固めた。事業の才覚から下品で野卑な言葉遣いに至るまで、あらゆることについて対立候補が批判CMを大量に流しているのも、ものともしなかった。

億万長者のトランプ氏は通常の勝利演説をする代わりに記者会見を開き、一部コマーシャルのような自己PRを展開した。ペットボトル入り飲料水やワインなど、自分の名前のついた製品は、どれもヒット商品だと主張したのだ。

しかし何より大人気なのは、政治ブランドとしてのトランプ氏だ。人気があるだけでなく、その勢いをくじこうと激しさを増す共和党主流派による攻撃にも、しぶとく堪えている。

政界の普段の決まりごとは自分には効かないとトランプ氏は言う。選挙戦で自分が口にした色々な罵倒語を「ピー」と消して編集した映像を、対立陣営が攻撃CMとして流したが、これはむしろ自分の人気を高めたのではないかというのだ。つまり政治的にいろいろと配慮した上品な物言いではなく、あるがままを単刀直入にずばり表現する自分のスタイルが、かえって強調されたのではないかと。

Image copyright Reuters
Image caption トランプ氏の記者会見会場には、トランプ・ワインやトランプ・ウォーター、ステーキ肉など、勝利演説の場としては珍しいものが並んだ
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分断のアメリカ まるで異質な部族同士のよう

(英語記事 US election 2016: Trump wins in Mississippi and Michigan

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