北朝鮮の食堂従業員 韓国に「合法的に出国」=中国

北朝鮮が国外で運営するレストランは貴重な外貨の取得手段だ Image copyright AP
Image caption 北朝鮮が国外で運営するレストランは貴重な外貨の取得手段だ

中国外務省は12日、北朝鮮が国外で運営するレストランの従業員13人が中国を経て韓国に亡命したことについて、中国で働いていた13人は合法的に出国したと異例のコメントを発表した。

外務省の陸慷報道局長は、従業員たちが出国に必要な書類を持っていたと述べた。

中国はこれまで、北朝鮮から中国に脱北した人々を経済的な理由による非合法移民だとして、北朝鮮に送還することが多かった。

韓国は先週8日に集団亡命の事実を公表し、「過去に例を見ない」規模だとした。ただ、従業員たちがどこで働いていたか、どうやってソウルまで来たかについては説明を避け、母国の体制に幻滅して亡命を希望したとだけ明らかにした。

中国や韓国が脱北者について公にコメントするのは異例だ。

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Image caption 脱北者について会見で説明する韓国統一省の鄭俊熙報道官(8日)

しかし、陸報道局長は定例記者会見で13人の亡命者について、今月6日に「有効なパスポートを持って中国国境を出たことが分かった」と述べた。多くの亡命者と違って、有効な身分証明書を持って合法的に出入国したのが重要な点だと指摘した。

韓国の聯合ニュースは、消息筋の話として13人は中国北東部の浙江省寧波市のレストランで働いていたと報じた。

Image caption レストランでは北朝鮮の音楽を演奏して客をもてなす(写真は山西省大同にあるレストラン)
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Image caption レストランの従業員は体制への忠誠度で慎重に選ばれている

1950年代の朝鮮戦争で半島が南北に分かれて以来、北朝鮮からの亡命者数は約2万9000人に上る。多くは中国との国境を越えて脱北している。

送還されれば拷問もしくは投獄される可能性が高い脱北者を拘束して北朝鮮に送り返す中国の方針は、難民保護の国際ルールに違反すると非難されてきた。

11日には韓国国防省が、北朝鮮の情報機関幹部が昨年、韓国に亡命していたと発表。これまで脱北した人々の中でも最も高位の人物のひとりだとみられている。

北朝鮮はアジアを中心に国外に約130カ所でレストランを開いている。従業員には北朝鮮体制への忠誠が固いと判断された人が通常選ばれる。

レストランは北朝鮮にとって貴重な外貨を得る手段だが、韓国は経済的な背景や経済制裁強化のために経営は厳しくなっていると指摘する。

(英語記事 N Korean restaurant defectors 'were in China and left legally'

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