シカゴ警察に根強い人種差別=報告書

作業委員会を率いたライトフット氏は報告書が「改革の青写真になる」と述べた(13日、シカゴ) Image copyright AP
Image caption 作業委員会を率いたライトフット氏は報告書が「改革の青写真になる」と述べた(13日、シカゴ)

米シカゴ市で13日、同市警察に根強い人種差別が見られるとする報告書が公表された。

報告書は、相次ぐ警察による射殺事件に対する市民の抗議の声が高まるなかで設置された作業委員会がまとめた。報告書は、一部の警官が「有色人種に対しては、命の尊さを全く顧みなかった」と指摘。100以上の主要な改善措置を求めた。

ラーム・イマニュエル市長が作業委員会に委託した報告書はさらに、警察が過剰な武器使用や組織を守ろうとする秘密主義で黒人やヒスパニック系住民を疎外したと指摘した。

作業委員会の調査によると、ここ数年で数百人に及ぶ警察による射殺の犠牲者のうち74%がアフリカ系米国人だった。同市のアフリカ系米国人の人口比は33%。

報告書は、少数者が感じる警察に対する恐れと信頼の欠如にはきちんとした理由があると指摘した。

黒人でシカゴ市警のトップに最近就任したばかりのエディ・ジョンソン氏は、組織内に存在する人種差別を取り除くことを約束。ジョンソン氏は就任直後に記者団に対し、「アメリカには人種差別がある。シカゴには人種差別がある。だから、我々の組織にも多少の人種差別があるだろうというのは類推できる。私の目標はそれを取り除くことだ」と語った。

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Image caption シカゴ市警のトップに就任したジョンソン氏は人種差別を取り除くことを約束した

シカゴ市警は米国の市警で3番目の規模。

作業委員会のローリ・ライトフット氏は、報告書が「改革の青写真」になるとし、市警が市民と良好な関係を築くよう促した。ライトフット氏は記者会見で、「市内各地の人たちは、どういう痛みや怒り、苛立ちを感じているのか私たちに語ってくれた。その思いは理解し、尊重しなくてはならない。さらに、我々が前に少しでも進むためには、しっかり受け止めなくてはならない」と述べた。

作業委員会は、警官の問題行動を指摘する従来の独立評価組織が「ひどく崩壊」しているとし、「完全な透明性と責任のある新たな市民警察調査局」を代わりに設けることを求めた。

エマニュエル市長は、「たくさんやるべきことがあるのは間違いない」とし、警察を評価する組織を市民が信頼できなくてはいけないと語った。

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Image caption マクドナルドさんが警官によって射殺された様子をとらえた車載カメラの映像から

シカゴ警察によると、年初から3月20日までの殺人事件は125件と前年の同時期から84%増加した。

シカゴでは、2014年10月に白人警官が黒人の少年ラクアン・マクドナルドさん(当時17歳)に16回発砲して死なせた事件をめぐって、当時の様子を撮影した動画が公になり、警察への批判が強まっていた。

(英語記事 Chicago police plagued by racism, says official report

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