エクアドル地震、死者272人に

エクアドル地震で大きな被害が出ている Image copyright AFP
Image caption エクアドル地震で大きな被害が出ている

南米エクアドルで16日夜(日本時間17日朝)、同国沿岸部ムイスネ近郊を震源とする強い地震があった。地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.8。米地質調査所(USGS)によると、震源の深さは約20キロ。少なくとも272人の死亡が確認され、1500人以上が負傷したという。被災地には軍1万人や警察3500人が派遣され、救助活動を続けている。イタリア訪問中だったコレア大統領は急きょ帰国を決め、非常事態を宣言した。

エクアドルでは1979年以来の強い地震という。余震が130回以上続いている。

英オープン大学のデイビッド・ロザリー教授(地球科学)によると、16日未明の熊本地震の約6倍の強さ。

エクアドルのコレア大統領は「壊れたものは建て直すことができる。しかし命は取り返しがつかない。それが何よりつらい」とコメントした。

甚大な被害の出たマンタ市を訪れたグラス副大統領は、建物の下敷きになった人たちを助けてほしいと訴える住民に「負傷者にとってひどいことになりかねないので、重機は使えない」と語りかけた。

住民が手で瓦礫を掘って、生存者を助け出そうとしている場所もある。

震源地に近いペデルナレスのアルシバル市長は、「町全体」が損害を受けたと報告。「できる限りのことをしようとしているが、できることはほとんど何もない」と述べ、被災地で窃盗が相次いでいると付け加えた。

震源地から約300キロ離れたグアヤキルで橋が破壊されるなど、被害が広範囲に広がっている。

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
エクアドルで大地震 少なくとも246人が死亡
Image caption エクアドル地震の発生位置

マンタに住む女性は「上の階が頭の上から落ちて来た。家族がみんないます。姉妹も子供たちも。神様、救助が間に合うように」と話した。

地震発生時に首都キトにいたクリスチャン・イバラ・サンティジャンさんは、「2、3カ月前から弱い揺れが続けていたので、今回もそれかと思ったけれども、20~30秒たつとものすごく強くなった」とBBCに話した。「犬をつかんでテーブルの下にもぐった。しかし揺れが止まないと分かったので、犬と一緒に外に飛び出た」。

Image copyright AP
Image caption 倒壊した民家の前で嘆く女性たち
Image copyright AFP
Image caption 多くの建物が被害を受けた
Image copyright Reuters
Image caption マンタで瓦礫を調べる警官
お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
グアヤキルで橋が崩落。押しつぶされた車の中にいた男性1人が死亡した(音声なし)

ベネズエラやメキシコなど近隣各国から支援物資が届き始めている。隣国コロンビア政府も、救助犬を含む災害対策チームを派遣するほか、海軍が水を被災地に運ぶと対応を表明した。


<分析>ジョナサン・エイモスBBC科学担当編集委員

エクアドルは地震に慣れている国だ。今回の震源から250キロ以内の地域で1900年以来、M7.0以上の地震が7回起きている。揺れそのものだけでなく、地震が引き起こした津波による甚大な人命損失を何度か経験している。

エクアドルはいわゆる「火の輪」と呼ばれる、地震活動がきわめて活発な環太平洋造山帯にあり、ナスカ・プレートと南米プレートの境界に面している。

プレートとは地球表面を覆う巨大な岩盤だ。ナスカと南米のプレートは毎年約65ミリの速度で動いている。ナスカ・プレートは太平洋の海底の一部で、南米大陸西岸の下に引きずり込まれている。このプレートの動きが、アンデス山脈や、エクアドル最高峰のチンボラソ火山など数々の火山を作り出した。

地震の性質や現地の建築工法などから、死者数百人規模の深刻な被害が出るものと推定される。


(英語記事 Ecuador earthquake: Deaths rise to 246

この話題についてさらに読む