眠り方のお国事情、日本人は短め アプリで明らかに

ジェイムズ・ギャラガー 健康担当編集委員

睡眠をとるカップル Image copyright Thinkstock

国によって眠り方は異なる――。アプリで集めたデータから、研究チームが分析結果を公表した。

調査によると、オランダの人たちは、シンガポールや日本の人たちよりも毎晩1時間近く、長く眠っているという。

科学誌「Science Advances」に掲載された研究によると、通常は女性の方が男性よりも長く眠っている。最も睡眠時間が短いのは中年男性だという。

研究チームは、「世界的な睡眠危機」対策に調査結果は活用できると話す。

ミシガン大学の研究チームは2014年に、時差ぼけ対策の手助けとして「Entrain」アプリを公表。希望者は、自分の睡眠習慣データを研究チームに提供することができた。

アプリで集めたデータから得られた、日本とシンガポールの人たちの平均睡眠時間は7時間24分。対してオランダ人は8時間12分だった。

英国人の場合はフランス人よりもわずかに少ない、8時間弱だった。

平均睡眠時間に最も影響を与えたのは、平均就寝時間だということも分かった。

床に就く時間が遅ければ遅いほど、その国の人たちの平均睡眠時間は短くなった。一方で、起床時間の差は睡眠時間の長さにほとんど影響はない様子だった。

研究チームのダニエル・フォージャー教授は、夜更かしをしたいという気持ちと、朝起きようとする体が対立していると話す。

BBCニュースサイトに対してフォージャー教授は、「社会は私たちに夜更かしを促してくるが、体内時計は早起きを求めてくる。板挟みの結果、睡眠時間が削られている。それが世界的な睡眠危機の原因だと思う」と話した。

「本当に睡眠時間が減っている国については、目覚まし時計を気にして寝不足になるより、夜間の行動内容を点検した方がいい。午後10時にがっちり夕食をとっていないか。あるいはその時間に、職場に戻るものとされていないか」

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研究によると、女性は男性より1日約30分、長く眠っていた。特に30代~60代ではこの傾向が顕著だったという。

年齢と睡眠時間の間にも強い関連性がみられたという。若者の間では睡眠時間も起床時間もかなりのばらつきがあったが、「高齢者の間の差は本当に狭くなる」とフォージャー教授は言う。

英ケンブリッジ大学のアキレシュ・レディ博士はBBCに対して、「とても興味深い結果だ。ツイッターやアプリのデータを使ったこういう研究が流行中で、世界規模で興味深い相関性が見つかっている。実験室で人を眠らせる研究ではなかなかできなかったことだ」と話した。

「体内時計からの指令はいろいろあるが、社会の状況に支配されている自分たちはその指令に従えていない。そのことが浮き彫りになった。長期的な影響は何年もたたないと分からないだろう」

シフト労働による睡眠パターンの乱れが、2型糖尿病など様々な健康問題に関係しているという指摘はこれまでもあった。

今後はさらに人の行動と睡眠についてモニター情報を集めた研究が、多く発表されるだろうとレディ博士は言う。「この分野の未来はそこにある」。

(英語記事 Global sleeping patterns revealed by app data

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