フィリピン次期大統領、死刑復活を公約

フィリピン大統領に当選したドゥテルテ氏。写真は今年4月12日 Image copyright Reuters
Image caption フィリピン大統領に当選したドゥテルテ氏。写真は今年4月12日

フィリピンの次期大統領に当選したロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)は15日、市長を務めるダバオ市で記者会見し、死刑制度を復活させると公約した。さらに、治安維持部隊には逮捕に抵抗する容疑者などについて射殺目的の発砲を許可すると述べた。フィリピンは2006年に死刑を廃止している。

ドゥテルテ次期大統領は、「絞首刑復活を議会に促す」と言明。また犯罪組織の関係者や逮捕に抵抗する容疑者について、抑止ではなく射殺目的の発砲を警察や治安維持部隊に認めると述べた。

ドゥテルテ氏はこれまでに、公共の場での飲酒や喫煙禁止や未成年者の深夜外出禁止令などを実施すると表明。大統領官邸は病院に作り替えると約束している。選挙期間中は、麻薬密売人など犯罪者については「人権法など忘れろ」、「殺してマニラ湾に捨てて魚を太らせてやる」などと強硬発言を繰り返した

検事出身のドゥテルテ氏は南部ダバオ市の市長として、犯罪取り締まりに剛腕を振るう「処罰屋」の異名をとった。市長を務めた約20年間、ダバオでは犯罪者1000人以上が治安維持部隊に殺害されている。人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は2015年、ダバオにおけるドゥテルテ氏を「処刑部隊市長」と呼んだ。

ドゥテルテ氏は市長退任後は自身と治安維持部隊が訴追されないよう免責するつもりだと述べ、「多重殺人罪についてロドリゴ・ドゥテルテをロドリゴ・ドゥテルテが免責する」などと述べている。

映画のハードボイルドな刑事「ダーティー・ハリー」にちなんで「ドゥテルテ・ハリー」とも呼ばれる次期大統領は、4月には1989年にダバオで起きた刑務所暴動でオーストラリア人修道女が強姦殺人された事件について、自分が先に強姦しておけばよかったと冗談を飛ばしている映像が浮上し、後に謝罪した。

(英語記事 Philippines: Duterte vows to bring back death penalty

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