技術的問題よりもテロの可能性高い=不明機でエジプト当局

The Egyptair Airbus 320, which disappeared from radar over the Mediterranean sea on Thursday May 19, 2016, is pictured in Vienna, Austria, in this photo taken August 21, 2015. Image copyright Reuters

パリ発カイロ行きのエジプト航空MS804便のエアバスA320型機が19日に消息を絶った問題で、エジプト当局者は技術的な問題よりもテロの可能性が高いとの見解を示した。

MS804便には66人の乗客・乗員が搭乗していた。ギリシャのパノス・カメノス国防相は、同機が2回大きく進路を変えた後、2万5000フィート以上落下して海に墜落したと語った。

ギリシャ南部のカルパトス島の付近で、エジプト、ギリシャ、フランス、英国各国の軍が大規模な捜索活動を行っているが、現時点で機体の破片などは見つかっていない。

海上で救命胴衣などが発見されたと一時報じられたが、ギリシャにおける航空機事故分析の第一人者、アタナシオス・ビニス氏はエアバスA320型機のものではないと否定した。エジプト当局者も不明機のものだという見方を取り下げたもようだ。

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エジプト航空機、墜落か これまでに分かったこと
Image caption MS804便の飛行ルートと消息を絶った地点

エジプトのシシ大統領は、民間航空省、陸軍の捜索・救助本部、海軍と空軍に対し、不明機の発見に全力を挙げるよう命令した。さらに、航空当局に同機が行方不明となった原因の究明を急ぐよう求めた。

フランスの航空事故調査局(BEA)は、調査官3人とエアバス社の技術顧問を派遣した。

MS804便はパリのシャルル・ド・ゴール空港を現地時間の18日午後11時9分(日本時間19日午前6時9分)に出発。カイロに現地時間の19日午前3時15分過ぎに到着予定だった。

不明機には56人の乗客と乗員7人、保安要員3人が搭乗していた。乗客の大半はエジプト人とフランス人で、英国人も1人搭乗していた。

ギリシャ航空当局によると、不明機がギリシャ空域に入った際にパイロットと連絡を取った管制官たちは、異状があるとは思えなかったと話しているという。

しかし、不明機がエジプト領空に入る直前、カイロ時間の19日午前2時27分(日本時間午前9時27分)に管制官たちが再度パイロットと連絡を取ろうとしたが、「何度も呼びかけたものの、応答がなかった」という。その2分後、レーダー上で機影が見えなくなった。

ギリシャのカメノス国防相は記者団に対し、「ギリシャ空軍が集めた情報によると、事故が起きた瞬間の航空機はエジプトのFIR(飛行情報区)に10~15マイル(約16~24キロ)入った地点にあり、高度は3万7000フィート(1万1300メートル)だった」と述べた。

「同機は90度左に曲がり、そして360度右に回り、高度3万7000フィートから1万5000フィートに落下した後、1万フィート付近で消息が分からくなった」

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飛行機がレーダーから消えるとはどういうことか

エジプトのファトヒ航空相は、「技術的な障害だと結論付けるのを急ぐべきではない。むしろその反対だ」とし、「状況を正しく分析すれば、何か別の行動、テロ攻撃があった可能性の方が、技術的な原因の可能性よりも高い」と語った。

オランド仏大統領は「何が起きたのか、事実が得られた後に結論を下す。事故なのか、それとも我々の念頭にあるテロなのか」と述べ、墜落の原因について結論を下すのは時期尚早との見方を示した。

昨年10月には、エジプトのリゾート地シャルムエルシェイクを出発したロシアのコガリムアビア航空9268便(乗客・乗客224人)が墜落している。その際には過激派組織「イスラム国」(IS)の地元組織が爆弾を機内に潜り込ませたと、犯行声明を出した。

(英語記事 EgyptAir crash: Inquiry into why Flight MS804 vanished)

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