オーランド乱射 何がどのように起きたのか

乱射被害に遭ったナイトクラブの外の様子。オーランド警察提供。 Image copyright Orlando Police
Image caption 乱射被害に遭ったナイトクラブの外の様子。オーランド警察提供。

米フロリダ州オーランドで12日未明、ゲイ・ナイトクラブで男が銃を乱射し、50人が死亡し53人が負傷した。近年の米国で最悪の被害を出した乱射事件について、警察は犯人を、米市民オマール・マティーン(29)と特定している。何がどのように起きたのか。

「パルスを出てずっと走って」

オーランド市警のジョン・ミナ本部長によると、銃撃は現地時間12日午前2時(日本時間午後3時)ごろ、ゲイ・ナイトクラブ「パルス」で始まった。

「パルス」はオーランドで最大級のナイトクラブで、この夜はラテン・アメリカがテーマのイベントを開いていた。男が場内で発砲を始めたのは、イベント終盤だった。

それから間もなく、店はフェイスブックのアカウントに「みんなパルスを出てずっと走って」と投稿した。

銃撃犯はAR15式の自動小銃と短銃を持っていた。捜査筋は米メディアに、男が不審物を体に巻きつけていたと明らかにしている。

クラブで働く警官が男と撃ち合った。これがクラブの中か外かは不明だ。

男は店内の人を人質にとり、立てこもった。店内に閉じ込められた人たちが、警察にテキストメールを送ったり電話をかけたりした。

午前5時(日本時間午後6時)ごろ、警察特殊部隊が建物に突入。警官11人と銃撃戦の末、男は死亡した。

警察によると「制御された爆発」もあったという。

オマール・マティーンとは

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Image caption オマール・マティーン容疑者

調べによると、実行犯はオマール・マティーン容疑者(29)。オーランドから車で約2時間南のフォート・ピアース在住という。

米連邦捜査局(FBI)報道官によると、銃撃開始前に救急電話「911」に電話し、過激派勢力「イスラム国」(IS)に忠誠を誓った。

ISは容疑者をIS「戦闘員」と呼んだが、容疑者と組織の間に具体的な関係があるのかどうかは未確認。

マティーン容疑者の父親は米NBCニュースに対して、息子はマイアミ市内で最近、男性同士がキスする様子を見て激怒していたと話した。

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現場にいた人たちは

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Image caption 警察署の前で涙を流す男性

地元紙オーランド・センティネルによると、事件当時クラブの中には約320人がいた。

そのひとり、クリストファー・ハンセンさんはCNNに「走って悲鳴をあげてる人だらけだった。駐車場には何人もの遺体があって、印がつけられていた。まるでホラー映画の場面みたいだった」と話した。

ジョン・アラモさんは、自分のいた部屋に武器を持った男が入ってくるのを見たと言う。

「20発、40発、50発の銃声が聞こえた。音楽が止まった」

政界の反応は

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オバマ米大統領は、これはテロ(恐怖)とヘイト(憎悪)の犯行だと述べた。しかし捜査当局は、過激派勢力とのつながりの有無を調べている。

米大統領選で共和党候補になる見通しのドナルド・トランプ氏は、大統領が「イスラムによるテロ」と言わなかったことを非難し、辞任を求めた。

一方で民主党候補になる見通しのヒラリー・クリントン氏は、「LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー・トランスセクシュアル)コミュニティーの皆さんへ、あなたたちの味方が国中に何百万人といることを知っておいてください。私もそのひとりです」とコメント。「皆さんが自由にオープンに恐れることなく生活する権利のために、私たちは闘い続けます。アメリカにヘイト(憎悪)はまったくあってはならない」と支援を約束した。

クリントン氏はさらに、銃がテロリストや凶悪犯の手に渡らないようにしなくてはならないと述べた。

大統領選から撤退したフロリダ州選出のマーコ・ルビオ上院議員(共和党)はCNNに対して、銃撃犯は「けだもの」だと発言。「今やこれが対テロ戦争の新しい顔だ」と述べた。さらに、ナイトクラブに突入して「人命を救った」警官たちを称えた。

Image caption 事件現場となった「パルス」の位置

(英語記事 Orlando nightclub shooting: How the attack unfolded

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