【英国民投票】通貨ポンド下落 1985年以来の水準に

トレーダーにとっては夜を徹しての取引になった Image copyright ETX Capital
Image caption トレーダーにとっては夜を徹しての取引になった

英国で23日に実施された国民投票で同国の欧州連合(EU)離脱が確実な情勢となったことを受けて、通貨ポンドが売られ、1985年以来の水準を付けた。ポンドはドルに対し一時10%以上下落し、1ポンド=1.3305ドルまで下げた。

投票が締め切られた直後は、残留支持が勝つとの見通しから1ポンド=1.5ドルまで上昇していた。

しかし、序盤にイングランド地方の北東部で離脱支持が明確に出た結果を受けて、ポンドは下落に転じ、1.43ドルとなり、その後さらに水準を下げた。

ポンドの一日の下げ幅として過去最大で、24日のロンドン株式市場ではFTSE100種総合株価指数が寄り付きから大幅安になるとみられる。一部の指標ではおよそ7%安で寄り付く見通しが出ている。

ポンドは対ユーロで7%安の1ポンド=1.2085ユーロを付けた。ユーロも対ドルで下げ、3.3%安と一日の下げ幅として単一通貨ユーロ発足以来最大となった。

為替トレーダーらは2008年の金融危機時よりも相場の降れが大きいと話す。

ETXキャピタルのジョー・ランドル氏は、「こんなことは初めてだ。一生に一度あるかないかのような動きで、リーマン・ショックやブラック・ウェンズデーよりも大きい。最終結果はまだ出ていないというのに」と語り、「トレーディング部門が総出でやらなくては全く意味がない。そしてこれはまだ最初の市場の反応に過ぎない」と述べた。

「今後数日、もしくは数週間も続くかもしれないが、大きな資金を持つ市場参加者が動き出すだろう。それでポンドのレートはさらに下押しされる」

ロンドン時間の24日午前零時(日本時間午前8時)頃、離脱運動を主導してきたイギリス独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージ党首が英スカイニュースに「残留派が持っていくようだ」と話したことを受けて、残留支持が勝つとの見方が強まった際には、ポンドは1.5ドルまで上昇していた。

しかし、開票序盤で予想以上に離脱支持が伸びたことからポンドの上昇は長く続かなかった。

通常の取引時間中に開票の行方を見守っていた東京では、日経平均株価が一時1000円以上下落し、節目の1万5000円を割り込んだ。終値は前日比7.9%安の1万4952円だった。

比較的安全な資産とされる円は買われ、一時1ドル=100円を超える円高となった。

日銀の黒田東彦総裁は、「内外の関係機関との連携を密にしつつ、国民投票の結果が国際金融市場に与える影響を注視していくとともに、6中央銀行間のスワップ取り決めも活用しつつ、流動性の供給に万全を期すことを通じて、金融市場の安定確保に努めていく」とのコメントを出した。

麻生太郎財務相は、為替市場に「神経質な動きがみられる」とした上で、「動向を緊張感をもってこれまで以上に注視し、必要な時にはしっかり対応する」と述べた。

商品市場では、金相場が7%近く上昇し、1オンス=1348.27ドルを付けた。

(英語記事 EU referendum: Pound hits lowest level since 1985

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