大型ハリケーン「マシュー」、ハイチの死者800人超に

Destroyed buildings and trees with belongings strewn over the ground in the town of Jeremie, Haiti on 6 October 2016 Image copyright AFP
Image caption 甚大な被害に遭ったハイチ・ジェレミー(6日)

ハイチ市民保安庁は7日夜、大型ハリケーン「マシュー」に直撃された中米ハイチで、死者数が800人を超えると、それまでの数字を倍に更新した。暴風雨で孤立した南西部に救助隊が到着するに伴い、確認される死者数が増えている。国連は、約35万人が援助を必要としていると推測。被害の全容が判明するまでにはまだ数日かかると警告している。

世界保健機関(WHO)は、ハイチの被害甚大地域の中には、空路でしか到達できない箇所もあると説明している。同機関ハイチ担当のカルロス・ベロゾ氏は「状況は流動的だが、4~5日以内には影響の全容と死者数がもっと分かってくるだろう」と話した。

南部の主要都市ジェレミーでは建物の8割が壊れた。空撮映像から、ほとんどの家屋が全壊している様子が見える。

「マシュー」は米東部時間7日深夜現在、フロリダ州東沖を北上し、沿岸地域に暴風雨をもたらしているが、風速49メートル(時速177キロ)で5段階中3番目の「カテゴリー2」に勢力を弱めている。フロリダ州内では少なくとも住民300万人が避難し、約50万世帯が停電した。

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Image caption ハイチ・カバイヨンで棺を担ぐ人たち(6日)
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Image caption 「マシュー」直撃前と後のジェレミーの町

ロイター通信によると、ハイチ南部ではほかに3つの町村が、多数の死者を報告している。シャンタル村の村長は86人が死亡し20人が行方不明だと話した。

ハイチ政府当局者はAP通信に、ジェレミー郊外の山間部でさらに82人の遺体を発見したが、通信状況が悪く、政府に報告できていないと話した。

「マシュー」はティブロン半島を通過し、最大風速63メートル(時速230キロ)の暴風雨でハイチの南岸を直撃した。

米政府は海軍艇メサ・ベルデと軍用ヘリ9機を派遣し、甚大被災地に水や食料を届ける方針。

赤十字国際委員会は「5万人分の医療、避難所、水、衛生支援」を提供するため、合計690万ドル(約7億円)が必要だとして、緊急募金を開始した。

ハイチは世界で最も貧しい国のひとつ。マグニチュード7の2010年地震と、それを機に蔓延したコレラから、十分に立ち直れずにいる状態だった。

Image caption ハリケーン「マシュー」の予想進路(米海洋大気庁資料より)

(英語記事 Hurricane Matthew: Haiti dead reach 800 as south awaits aid

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