アレッポで勝利すれば内戦終結への「大きな一歩」に=シリアのアサド大統領

シリアのアサド大統領(先月15日) Image copyright Reuters
Image caption シリアのアサド大統領(先月15日)

シリアのバシャール・アル・アサド大統領は、同国北部の主要都市アレッポで続く反政府勢力との戦闘に勝つことは5年以上続く内戦の終結に向けた大きな一歩になると述べた。現地紙とのインタビューで語った。

アサド大統領は、反政府勢力が求める民間人を退避させるための5日間の停戦には応じないとした。反政府勢力はアレッポ旧市街の最後の拠点から撤退した。

米国のほか、英独伊仏にカナダを加えた西側5カ国が即時停戦を求めている。

アル・ワタン紙とのインタビューでアサド大統領は、「アレッポで勝利するのは真実だが、現実的にならなくてはいけない。シリアでの戦争を終わらせはしない」とした上で、「しかし終結に向けた大きな一歩だ」と述べた。

アサド大統領はさらに、「テロリストたちは別の場所にもいる。アレッポが終わっても、彼らに対する戦いを続ける」と語った。

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アレッポ旧市街から反政府勢力撤退 攻防戦終わり目前か

反政府勢力が掌握するアレッポ南東部には、数万人が依然として包囲下にある。反政府勢力は民間人が大きな危険に晒されているとして、苦難を和らげるために協力を惜しまないとしている。

住民は、南東部に大勢が逃げ込んでいると話す。政府軍に捕らえられ、死ぬまで拷問されるのかと、多くの人が恐れているという。

教師で活動家でもあるウィッサムさんは、「何もしなかった人たちがいる。この4~5年、自分の家で暮らしたいというただそれだけで、特に何もしなかった人たちが、今や体制派に捕まえられている」と話した。

激しい空爆が何カ月も続いたことで、食料が底を尽き、病院は機能しなくなっている。

政府軍は反政府勢力が支配していたアレッポ東部の約75%を奪還した。

政府軍が進攻を続けるなか、旧市街の北東部にあるごく小さな地域を守っていた反政府勢力は、7日午前までに撤退し、依然として掌握するさらに南部の地域に後退した。

停戦の訴え

一方、米国と英国、ドイツ、イタリア、フランス、カナダの6カ国は、即時停戦を共同で提案している。「国連関係者がアレッポ東部に人道支援を届けられるようにするため」だとしている。

6カ国はさらにシリア政府と主要な後ろ盾であるロシアが「人道支援を妨害している」とし、「人々を疲弊させるため」、病院や学校を標的にしていると非難した。

しかし、7日にあらためて行われた、ジョン・ケリー米国務長官とセルゲイ・ラブロフ露外相との協議は、事態打開につながらなかった。

ロシアと中国は今週、国連安全保障理事会に提出された停戦を求める決議案に対して、拒否権を行使している。

フランスのフランソワ・オランド大統領は、ロシアが「組織的な妨害」によって、「無防備の民間人に危害を加える破壊的な攻撃を行うバシャール・アル・アサドの政権を勢い付けている」と非難した。

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、アレッポに残る反政府勢力について、旧ヌスラ戦線に協力する「テロリスト」だと語った。

Image caption 今月7日時点での各勢力の掌握地域(紫:反政府勢力、緑:政府、深緑:先月21日以降に政府軍が掌握した地域、肌色:クルド人勢力)

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Image caption アレッポ東部を脱出する人たち(7日)

徹底的に破壊された市街――リーズ・ドゥセット国際報道チーフ特派員(アレッポ)

反政府勢力が支配するアレッポ東部は、急速に瓦解しつつつある。予想よりも早く。戦場の全体状況は、まだ少しずつ明らかになっている状態だ。

取材することができた地域は、激しい戦闘を物語っていた。

旧市街への進攻を可能にするために政府軍が反政府勢力を一掃したアル・シャール地区は、完全な廃墟と化した。戦闘の煙や爆薬の臭いが漂っている。

旧市街を含む地域から反政府勢力を撤退するため、協議が行われていると伝えられている。

しかし、アルカイダとのつながりがある旧ヌスラ戦線を含む、歴戦の戦闘員たちは、最後まで戦うとしている。

シリア政府軍や同盟国のロシアとイランは、停戦の求めに耳を貸していないし、人道支援のための回廊さえも認めていない。

5日にロシアの野戦病院が砲撃を受けたことから、ロシアはアレッポ掌握をできるだけ早く完了する決意を固めたと指摘されている。


(英語記事 Aleppo battle: Assad says victory in city would be 'huge step'

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