米タイム誌の「今年の人」にトランプ氏 過去にはどんな人が?

タイム誌の表紙 Image copyright Time

米誌タイムは7日、恒例の「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」にドナルド・トランプ次期米大統領を選んだと発表した。

NBCテレビに出演したトランプ氏は、自分にとって「大きな意味を持つ」「非常に名誉なこと」だと述べた。

最終選考まで残った候補には、大統領選を争った民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官やロシアのウラジーミル・プーチン大統領などがいる。

英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票で、離脱支持を訴えて成功した、英国独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージ氏もリスト入りしていた。

タイム誌のナンシー・ギブス編集長は、選考ではクリントン氏が2位だったものの、トランプ氏を選ぶのは「単純明快だった」と語った。同誌は、トランプ氏が米国政治のルールを書き換えたと述べた。

タイム誌は、読者から「今年の人」にふさわしい人物への投票を受け付けるが、最終的な判断は編集部が下している。


英雄と悪者――過去の「受賞者」たち

過去に「今年の人」に選ばれたのは、偉大な人物からそれほど立派でない人まで、さまざまだ。

タイム誌はこれまでも次期米大統領を何度も選んでいるため、トランプ氏の選出はあまり驚きではないかもしれない。過去20年間以上、次期大統領が「今年の人」に選ばれなかったことはない。

1927年から続くこの企画。過去に「今年の人」として雑誌の表紙を飾ったのはどんな人たちだっただろうか。

フランシス・ローマ法王

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米大陸出身で初めてローマ・カトリック教会の頂点に立ったフランシス法王は、2013年に選ばれた。アルゼンチン人のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿は、同年3月に法王に選出されても質素な生き方を変えず、貧困層に強い関心を示したことで注目を集めた。

ウラジーミル・プーチン大統領

プーチン氏は2007年に選ばれた。トランプ氏が尊敬すると何度も繰り返した人物だ。

しかし、タイム誌もプーチン氏を尊敬しているのかどうかは不明だ。

選択を説明する当時の社説は、「タイムは誰かを『今年の人』に選んで、栄誉を授けているわけではない。これまでもそうだ。支持表明ではない」と主張していた。

また、「人気コンテストではない。目指しているのは、世界の状況、そして良かれあしかれ、世界を形作る最も大きな力のある流れや個人を曇りない目で認識することだ」とも。

マーティン・ルーサー・キング牧師

公民権運動で知られるキング牧師は1963年に選ばれた。「私には夢がある」と語った、あの有名なワシントンのリンカーン記念堂での演説を行ったのと同じ年だ。

アフリカ系米国人として初めての選出で、キング牧師は個人的だけでなく、公民権運動にとっての勝利だと語っていた。

翌年、キング牧師はノーベル平和賞を受賞した。

アドルフ・ヒトラー

「今年の人」が、選考対象を称えて選ぶものでないことを誰より証明するのが、1938年の選択だろう。

さまざまな理由があるなかで、ヒトラーが「恐怖にかられ、どうやら無力な世界の目の前で、オーストリアを盗んだ」ことから、1938年は彼の年とされた。

しかし、何よりぞっとするのは、おそらく記事の締めの文章だろう。タイム誌はこのとき、「年末の出来事を眺めていた人なら思ったはずだ。1938年の人(ヒトラー)はおそらく1939年を忘れがたい年にするだろうと」と書いて、記事を締めくくっている(訳注:ヒトラーは1939年にポーランドに侵攻し、第2次世界大戦が始まった)。

ウォリス・シンプソン夫人

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Image caption 退位しウィンザー公爵となったエドワード8世(写真右)とシンプソン夫人

1936年に初めて女性として選ばれ、「今年の人」を、「マン・オブ・ザ・イヤー」から女性も含む「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に変えたのは、エドワード8世が「王冠を賭けた恋」に落ちたウォリス・シンプソン夫人だ。

今でもシンプソン夫人は「今年の人」に単独で選ばれた数少ない女性の一人で、夫人以外では、エリザベス女王やアンゲラ・メルケル独首相、故コラソン・アキノ・フィリピン大統領などの例がある。

(英語記事 Donald Trump is Time magazine's Person of the Year

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