メキシコの「麻薬王」グスマン容疑者、米国に移送

ホアキン・グスマン容疑者には「エルチャポ(ちび)」のあだ名がある Image copyright Reuters
Image caption ホアキン・グスマン容疑者には「エルチャポ(ちび)」のあだ名がある

メキシコ政府は19日、麻薬密売組織の最高幹部で「麻薬王」として知られるホアキン・グスマン容疑者が米国に移送されたと発表した。米国は同容疑者を麻薬密輸容疑で指名手配していた。

「エルチャポ(ちび)」の通称を持つグスマン容疑者は、シウダー・フアレスから飛行機でニューヨークに到着した。

米国で終身刑に処される可能性があるグスマン容疑者に対しては、カリフォルニアとテキサス両州が身柄引き渡しを求めている。

麻薬密売組織「シナロア・カルテル」を率いるグスマン容疑者は昨年、テキサス州エルパソにほど近いメキシコ国境側のシウダー・フアレスにある刑務所に移されたが、メキシコ当局は米国移送に向けての措置ではないと説明していた。

グスマン容疑者は、メキシコ国内での勾留継続を訴えていた。過去に2回、警備の厳しい刑務所からの脱獄に成功しており、厳重な監視下にあった。

グスマン容疑者は20日に、ニューヨーク州ブルックリンの連邦地裁に出廷する予定となっている。

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Image caption シウダー・フアレスの空港を警備するメキシコ軍兵士ら

AP通信によると、ニューヨーク州東部地区の連邦地検は同容疑者を、数千人の構成員を持ち数十億ドル規模の利益を上げる密売組織を運営した罪で正式起訴する見通し。

訴状によると、グスマン容疑者とシナロア・カルテルが殺し屋を雇い、殺人や拉致、拷問を指示したという。

メキシコのエンリケ・ペニャニエト大統領は当初、グスマン容疑者の米国への移送を拒み、同容疑者は自国で裁きを受けると述べていた。

しかし、脱走していたグスマン容疑者が2016年1月に再び収監されると、ペニャニエト大統領は態度を変え、米国への移送手続きを早急に進めるよう指示した。

(英語記事 Drug lord Joaquin "El Chapo" Guzman extradited from Mexico to US

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