フィリピン、麻薬撲滅戦争を一時停止

フィリピン国家警察のロナルド・デラ・ロサ長官 Image copyright Reuters
Image caption フィリピン国家警察のロナルド・デラ・ロサ長官

フィリピン警察は30日、昨年6月のロドリゴ・ドゥテルテ大統領就任以来続けられ、議論を呼んでいた「麻薬撲滅戦争」を一時停止すると発表した。一部の「腐敗」した警官らが「一掃」されるまでの措置だという。

フィリピン国家警察のロナルド・デラ・ロサ長官は、麻薬犯罪捜査を担当する部署を解散させると述べた。

警察による麻薬捜査をめぐっては、韓国人男性が国家警察本部内で殺害されていたことが明らかになったばかり。男性を拉致し、殺害した容疑が麻薬捜査官にかけられている。

麻薬撲滅の取り組みが始まって以来、7000人以上が殺害されている。

多数の死者が出ていることや、ドゥテルテ大統領の強硬な姿勢に対して、人権擁護団体や西側諸国から強い非難の声が出ている。一方で、国民からの支持率は高水準に留まっている。

デラ・ロサ長官は、ドゥテルテ大統領から「まずは組織を浄化するよう」命じられたと語った。同長官は、「悪い警官たちを一掃する。(中略)その後で、麻薬に対する戦争を再開するかもしれない」と述べた。

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Image caption ドゥテルテ大統領は29日の記者会見で、「汚職警官」を激しく批判した

ドゥテルテ大統領は、麻薬犯罪の撲滅を自らの政策の中心に据えている。同大統領は当初、麻薬撲滅の期限を昨年12月までとしていたが、その後、今年3月まで延長していた。

しかし、ドゥテルテ大統領は29日の記者会見で、期限を任期最終日まで延長する考えを示し、「3月という期限は無効だ」と述べた。同大統領の任期は2022年まで。

ドゥテルテ大統領は、麻薬問題の根深さを甘く見ていたと語った。

大統領への批判で最もよく知られる人物、レイラ・デ・リマ上院議員は、大統領と国家警察長官は「殺人を止めるよう断固とした命令を下すべきだ」と述べた。

デ・リマ議員は、麻薬犯罪捜査の担当部署を解体するのは、「麻薬捜査官ら自身が(中略)いわゆる麻薬撲滅戦争という口実の下で不法な活動に関わっていたと、認識されている」ということだと指摘した。

(英語記事 Philippines to suspend drug war to clean up 'corrupt' police

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