ルーブル美術館で警備兵を襲撃の男 「エジプト国籍」と

  • 2017年02月4日
The body of a man lays on the floor as two soldiers guard him in the Louvre museum, on 3 February 2017 in Paris. Image copyright AP
Image caption 複数の仏メディアが伝えているこの写真は、ルーブル美術館の床に倒れた容疑者の姿とされている

フランス当局は3日、同日午前にパリのルーブル美術館で警備する治安部隊に襲い掛かり撃たれた男は、エジプト国籍の29歳だと明らかにした。

フランス検察によると、男は3日午前10時前、ルーブル美術館の地下売店にリュックを背負って入ろうとしたところを、警備する治安部隊の兵士4人に制止された。すると男は「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と叫び、兵士2人に長刀で襲い掛かったため、兵士1人が少なくとも3回発砲。男は腹部を撃たれ重傷を負った。兵士1人は軽傷を負った。

「攻撃した男は重傷を負って、床に倒れた。病院に搬送されたが、重体だ」とフランソワ・モラン検事は話した。

男のリュックサックには、スプレーペンキの缶がいくつか入っていたが、爆発物はなかったという。

事件当時、美術館には来館者数百人がいたが、全員避難した。

モラン検事によると、男は身分証明書などは持っていなかったが、携帯電話の記録から、ドバイで期限1カ月の観光ビザを取得した後、1月26日にパリに到着した様子だと話した。ただし、男の身元を完全に特定したわけではないという。単独犯か、何者かの指示で行動していたかを、フランス当局は調べている。

エジプト当局の消息筋は男を特定したと話していると、ロイター通信は伝えた。パリ8区に滞在中で、同地区の銃砲店で長刀を2本購入したもよう。警察は3日、パリ8区を捜索した。

2015年11月13日のパリ連続襲撃事件以来、フランス国内では非常事態宣言が繰り返し延長されて継続している。「モナ・リザ」をはじめとする数々の名作美術品を所蔵するルーブル美術館周辺でも、警備が強化されており、周囲には多数の警官や兵士が配備されている。

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Image caption ルーブル美術館内で警備にあたる警官(3日)

欧州連合(EU)首脳会議のためマルタを訪れているフランソワ・オランド仏大統領は同日、報道陣に対して「テロ攻撃だと疑いの余地がほとんどない行動を防御した」と治安部隊の行動を称えた。「可能になった時に」容疑者の取り調べは行われるだろうと述べた。

フランスでは2015年1月にパリで起きた週刊誌シャルリー・エブド編集部襲撃を発端にした連続テロで17人が死亡。同年11月のパリ連続襲撃事件では130人が死亡。昨年7月14日の革命記念日には南部ニースで、大型トラックが通行人の中に突入し、86人が死亡した。

安全保障と治安は今年4月の仏大統領選の主要テーマとなっている。大統領選に向けては現在、極右マリーヌ・ル・ペン候補と中道無所属のエマニュエル・マクロン候補が支持率で優勢を維持している。

(英語記事 Louvre attack: Egyptian man, 29, believed to be assailant

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