米連邦地裁、送油管建設仮差し止めの先住民請求を却下

パイプラインをめぐる訴訟は続いている(写真は今月8日にホワイトハウス前で行われたデモ) Image copyright Reuters
Image caption パイプラインをめぐる訴訟は続いている(写真は今月8日にホワイトハウス前で行われたデモ)

米ノースダコタ州でアメリカ先住民らが石油パイプラインの建設に反対していた問題で、首都ワシントンの連邦地裁は13日、建設停止の仮処分を求める請求を却下した。

先住民のスタンディング・ロック・スー族とシャイアン・リバー・スー族は、「ダコタ・アクセス」パイプラインが、居住地の近くにある貯水池の下を通ることから、飲料水が汚染される危険性があるとして訴訟を起こしていた。

先住民らはさらに、彼らが神聖視する墓地がパイプラインの建設によって荒らされると懸念している。

事業費38億ドル(約4300億円)に上るパイプラインは完成間近で、ノースダコタ州で採掘されたシェールオイルをイリノイ州まで日量約47万バレル送る予定となっている。イリノイ州の終着点からは船で石油精製設備まで運ばれる。

Image caption 建設中のパイプラインの経路

開発業者のエナジー・トランスファー・パートナーズ社(ETP)は、問題となっている箇所の建設予定地を所有する米陸軍から許可を得て、先週8日に工事を再開した。

先住民らは9日に、パイプラインをめぐる訴訟が決着するまで建設工事を停止する仮処分を裁判所に求めた。

Image copyright AP
Image caption 先住民の指導者らは請求が却下されたことを残念だとしたが反対運動を続ける考えを示した(13日、ワシントンの連邦地裁前で)

先住民らはパイプラインの建設によって水源が脅かされるだけでなく、貯水池での宗教儀式が行えなくなると主張した。

一方、ETP社と陸軍は仮差し止めに反対し、実際にパイプラインの使用が始まる前に法廷で意見を述べる時間が残っていると主張した。

先住民からの反対運動によってパイプラインの建設は数カ月にわたって止まっていた。

Image copyright Reuters
Image caption 反対運動の参加者たちは建設予定地の近くで野営をした(今月8日)

建設予定地には先住民を中心に数千人のデモ参加者が集まり、泊まりがけで抗議活動を行った。

警察によると、反対運動が昨年始まってから700人近くが逮捕された。

オバマ前政権は昨年9月、パイプラインの建設継続を認めない決定を下した。しかし、ドナルド・トランプ大統領が今年1月の就任直後に矢継ぎ早に転換させた政策の一つに、パイプライン建設許可が含まれていた。

(英語記事 Dakota pipeline: US judge denies request to halt construction

この話題についてさらに読む