英上院、EU離脱法案に2度目の修正 最終合意への議会承認求める

政府方針に反して法案修正に賛成票を投じた保守党のヘセルタイン卿 Image copyright PA
Image caption 政府方針に反して法案修正に賛成票を投じた保守党のヘセルタイン卿

英上院(貴族院)は7日、欧州連合(EU)離脱を正式通告する権限を政府に与える法案をめぐる審議で、EUとの最終合意は、議会の「実効力のある」議決が必要とする修正を加えることを、賛成366票、反対268票で可決した。上院が法案に修正を求めるのはこれが2度目。

閣僚らは上院での可決を残念だとした上で、修正を除いた法案を下院で再可決できるよう努力すると述べた。

与党・保守党で政府方針に反旗を翻した13人の議員の1人、ヘセルタイン卿は地域発展の政府顧問を解任されたと明らかにした。

同法案に上院が修正を加えるのは今回が2度目。今月1日には、英国内に現在居住するEU加盟国国民への権利保障を求める修正を可決している。

7日の採決に参加した上院議員は634人で、議会ウェブサイトによると1831年以降最も多かったという。

今回の修正は、離脱をめぐるEUとの最終合意について上院と下院それぞれが採決を行うというもの。一部の上院議員らは、議会での採決は拒否権の授与に相当すると考えているが、閣僚らは、採決の結果いかんにかかわらず離脱は実行に移されると主張している。

政府方針に従わず修正に賛成票を投じた上院の保守党議員は、サッチャー政権の国防相などを歴任したヘセルタイン卿や、閣僚経験のあるデベン卿、ハリシャム子爵を含む12人。

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Image caption 上院では1831年以来最も多くの議員が採決に参加した

法案への修正は今後下院で再審議される。下院では、最終合意について議会が議論できるようにするとの政府の口頭の約束で十分だとして、「実行力のある議決」は否定されていた。

BBCのローラ・クンスバーグ政治編集長によると、上院で政府の主張に反して修正が可決された後も、閣僚らは法案を変えないという強い態度を崩しておらず、下院でも修正が可決されるかどうかは全く分からない状況だという。

テリーザ・メイ英首相は今月末までにEU基本条約(リスボン条約)50条に基づく正式な離脱通告を行う考えだが、下院が修正について審議するのは来週半ば以降になるとみられる。予算案の審議に少なくとも4日間が費やされるためだ。

(英語記事 Brexit: Government suffers second defeat in Lords

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