米連邦地裁、トランプ氏の新しい入国禁止命令も差し止め

トランプ氏の新しい入国禁止命令に反対しホワイトハウス前で抗議する人たち(11日) Image copyright AFP
Image caption トランプ氏の新しい入国禁止命令に反対しホワイトハウス前で抗議する人たち(11日)

3月16日から発効する予定だったドナルド・トランプ米大統領による新しい入国禁止命令について、ハワイ州の連邦地裁がその数時間前に全米での執行を一時的に差し止める決定を下した。ハワイ州政府は複数の州と共に、新しい大統領令の差し止めを請求していた。

ハワイ連邦地裁のデリック・ワトソン判事は、大統領令の内容は、大統領選の最中に使われた「ムスリム禁止」などの表現や文脈と切り離すことができないと指摘。一部のムスリム(イスラム教徒)を差別する命令は、ムスリム全員を差別する命令と同じくらい法的に問題があると判断を示した。

トランプ大統領が6日に署名した大統領令は、イラン、リビア、シリア、ソマリア、スーダン、イエメンの計6カ国の市民の入国が16日から90日間禁止されるほか、すべての難民受け入れを120日間停止するという内容だった。1月の大統領令に含まれていたイラクは除外された。大統領はテロリストの米国入国を阻止するものだと主張しているが、主にイスラム教徒を排除しようとする差別的な措置だという批判が強く、ハワイ州など複数の州政府が連邦裁判所に提訴していた。

ハワイ州政府は、出身国を理由に人を差別するもので違憲だと主張。さらに、大統領令は観光業に損害を与えるほか、留学生や外国人労働者を集めにくくなると訴えていた。

15日にテネシー州ナッシュビルで支持者集会を開いていたトランプ氏は、ハワイでの司法判断は米国を「弱く見せる」と批判。連邦最高裁を含めて「必要な限りどこまでも」争い続けると上訴の方針を示し、「こちらが勝つ」と付け足した。

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Image caption トランプ氏は支持者集会で、司法判断と闘うと述べた(15日、テネシー州ナッシュビル)

1月の大統領令を提訴し差し止め命令を勝ち取ったワシントン州は、今回も差し止めを請求している。ボブ・ファーガソン州司法長官はシアトルで会見し、ハワイ連邦地裁の判断について「素晴らしい知らせだ」と喜んだ。

「非常にワクワクする。現時点では複数の州が複数の訴訟を提起している、チームワークだ」とファーガソン長官は述べた。

東部メリーランド州の連邦地裁でも、大統領令に対する審理が始まっており、州政府の弁護人が入国禁止命令は依然として「ムスリム差別だ」と主張した。

(英語記事 Trump travel ban: US judge blocks new executive order

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