オークランド空港滑走路に出た見習い探知犬を当局射殺 大勢が非難

射殺された「グリズ」は生後10カ月の見習い探知犬だった Image copyright Avsec
Image caption 射殺された「グリズ」は生後10カ月の見習い探知犬だった

ニュージーランド・オークランドの空港で16日午前4時半ごろ、空港警備当局の探知犬が滑走路に走り出てしまい、飛行機16便の出発が数時間遅れたため、警察が射殺した。これを受けて国内では、なぜ麻酔を使わなかったのかと大勢が非難している。

殺害されたのは、生後10カ月の雄犬「グリズ」。政府の航空治安サービスが警備に使う探知犬の見習いで、空港の一般区域に停められていた探知犬チームのワゴン車に乗り込もうとしていたところ、「何か」が原因で逃げ出してしまったと、治安サービスの報道官は説明した。

その時たまたま、保安区域にトラックを入れるためにゲートが開いており、グリズはそこを通って滑走路に出てしまった。

マイク・リチャーズ報道官によると、真っ暗な状態で2時間にわたり「大がかりな」捜索が行われたものの、当初2時間の間はグリズを発見できなかった。ようやく見つけたものの、「誰も近寄らせず、滑走路を横断し続けた」という。

「手は尽くした。食べ物やおもちゃ、ほかの犬たちも使っておびきよせようとしたが、どれもうまくいかなかった」上に、保安区域は「あまりに広大かつ仕切るものが何もない」ため、一時的なフェンスでグリズを追い込むこともできなかったと報道官は説明した。

オークランド空港の報道官はBBCに対して、「あらゆる選択肢を探りつくしたが、捕まえられなかった」と述べた。最後の手段として空港側が警察に射殺するよう指示したという。

なぜ麻酔薬で鎮静できなかったのかという質問に対して報道官は、「答えるすべがない。しかし空港に麻酔銃はなかったし、警察にも用意がなかった」と答えた。

航空治安サービスが事態の経緯を検証するにあたり、麻酔の可能性についても点検すると航空報道官は話した。

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Image caption オークランド空港のフェイスブック・ページには、「なぜ麻酔できなかったのか」「最低だ」「旅行者を守る仕事をしていた犬に、なんてひどいことを」など怒る書き込みが相次いだ

ニュージーランドの動物保護団体「セイフ」は、「殺す必要はなかった。とんでもないことだ」と非難している。

「セイフ」の広報担当は地元紙ニュージーランド・ヘラルドに対し、「捕獲できなかったのなら、麻酔銃を使うべきだった。麻酔銃がなかったのなら、用意しておくべきだが、オークランド動物園などから借りられたはずだ」とコメントした。

(英語記事 Runaway New Zealand sniffer dog shot at Auckland airport

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