米レストランで身分証明書を要求 不法移民は給仕しないと

ダイアナ・カリーリョさん(写真左)とブレンダ・カリーリョさん Image copyright Diana Carrillo
Image caption ダイアナ・カリーリョさん(写真左)とブレンダ・カリーリョさん

米カリフォルニア州南部のレストランに入った4人の女性に対し、ウェイターが不法移民でないことを示す身分証明書の提示を求めていたことが、ソーシャルメディアなどで話題を集めている。

ロサンゼルス市郊外のハンティングトン・ビーチにあるレストラン「セイント・マーク」のマネージャーらは謝罪し、ウェイターを解雇したと述べた。

レストランでの一件について女性たちがフェイスブックに載せた投稿は、1000回以上共有され、何百ものコメントが寄せられている。

しかし、投稿を「偽ニュース」だと非難する人々もいる。

女性たちの一人、ダイアナ・カリーリョさんはBBCの取材に対し、「過去にこんな差別を受けた経験はありませんでした。レストランに入った私たち4人はみんな米国生まれです」と語った。

メキシコ系のカリーリョさんは、今月11日にレストランを訪れた時のことをこう話す。「席に座ってすぐ、ウェイターがテーブルにやってきて挨拶もせずに、居住資格の証明書を出すように言ったんです」。

「ただ証明書を彼に手渡しました。なんて言ったらいいのか分からなかった。言葉を失いました。文字通りしばらく体が動かなかった。ただ完全なショック状態だった」

カリーリョさんによると、ウェイターは、彼女の友達たちと姉妹に同じことを要求し、「給仕する前にあなたたちがここの人だと確認しなくちゃいけない」と話したという。

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Image caption レストランで起きたことを紹介する当初の投稿は1000回以上共有された

昨年11月に米大統領に選出されたドナルド・トランプ氏は、選挙運動で不法移民対策の厳格化やメキシコとの国境に壁を建設すると約束していた。

「多くの人が以前よりも、他人を公然と差別してもいいと考えるようになったと思う」とカリーリョさんは話す。

「けさ起きたら、これは偽ニュースだ、本当にあったことじゃないと決めつけるコメントがたくさん来ていた。残念なことに、本当に起きたことで、私とほか3人に起きたことなんです。人種差別への認知度を上げて、対応しないと」

ウェイターとのやりとりの後、カリーリョさんはレストランのマネージャーたちに苦情を言い、席の場所を変えようと提案された。しかし、カリーリョさんたちはすでに、店を出るつもりだった。

米紙ワシントン・ポストによると、レストランは20日に女性たちに連絡を取り、レストランで特別待遇の食事を提供するほか、問題のあった週末の収益の1割を女性たちが選ぶ非営利団体に献金すると提案した。

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Image caption 投稿は「偽ニュース」だと非難するコメントも寄せられた

女性らはレストランでの食事は断ったが、同州オレンジ郡の移民の若者を支援する団体への献金を求めた。

レストランのシニア・マネージャー、ケント・ビアデンさんはワシントン・ポストに対し、身分証明書を求めたウェイターは解雇されたと確認し、スタッフのふるまいを店として「制御できない」と話したという。

ビアデンさんは、「当社が方針として定める客への接し方を、ウェイターは満たしていなかった。それが解雇原因だ」と語った。

カリーリョさんはBBCに対し、レストランの当初の対応は良かったが、レストランのソーシャルメディアのアカウントから謝罪文が削除されたことは残念だと話した。

(英語記事 US waiter fired after asking diners for proof of residency

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