南米コロンビア豪雨 大規模土石流で少なくとも200人死亡

住民の救助にあたる兵士ら Image copyright EPA
Image caption 住民の救助にあたる兵士ら

南米コロンビア南西部の町モコアで、先月31日から1日にかけ大雨で川が氾濫し、大規模な土石流が家屋などを破壊した。現時点で死者数は200人を超え、負傷者は数百人に及んでいる。

モコアのあるプトマジョ州では、1000人以上の兵士・警官が救助活動に当たっている。

被災地を1日に訪れたコロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領は、死者の中には44人の子供が含まれていると述べた。同大統領は「犠牲者の身元が全員確認できるまで、我々はあきらめない」と語った。

サントス大統領によると、死者の数は207人で、そのうち170人の身元が確認できたという。

2日には、行方不明になった子供たちの名前の掲示版の前で泣く住民たちの姿が見られた。ある住民は記者らに対し、「赤ちゃんが見つからないんです。小さな赤ちゃんがどこにいるか分からないんです」と話した。

別の女性は、2人の娘と1人の孫娘を必死に探していると語った。女性は涙ながらに「死んでいたとしても、見つけてほしい」と訴えた。

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
コロンビア土石流 大統領が非常事態宣言

救助活動が続くなか、犠牲者の数の特定は難しく、地元メディアは300人近くが死亡したと伝えた一方、コロンビアの赤十字社は200人以上だとしている。

赤十字は被災者の家族が連絡を取る支援を行っている。また、コロンビア空軍が援助物資を輸送している。

サントス大統領は、復興事業によってモコアを被災前よりも良い場所にすると約束した。

一方で、これまでの災害対策が十分でなかったとの批判も出ている。

Image copyright AFP / Getty Images
Image caption Lorries and trucks were thrown into the side of buildings by the force of the water

土石流は1日未明、住民の多くが寝ている時間帯に発生した。

コロンビアの国家災害危機管理局はAFP通信に対し、被災地域の年間降雨量の3分の1に相当する雨が一晩で降ったと語った。もともと降雨量の多い地域ではあるものの、今回の豪雨は、川の堤防を破壊するほどだった。

氾濫した川の水は泥とがれきを伴い、土石流となって町に流れ込んだ。被災後の町を撮影した映像には、乗り捨てられたトラックが街路に流れ込んだ土石流に押し流された様子が映っている。

コロンビアにある国連出先機関の幹部、マルティン・サンティアゴ氏は、今回の災害は地球温暖化に引き起こされたものだと指摘。「このような自然の力の激しさや頻度、規模で、ものすごい結果を招いている」と述べた。

森林破壊が要因の一つだと指摘する声もある。元コロンビア環境相で、自然保護活動に関わるアドリアナ・ソト氏は、「流域の森林が伐採されれば、破壊が進む。土石流を予防する防御をなくしてしまうようなものだ」と語った。

地元紙エル・ティエンポに住民が語ったところによると、水道が止まったモコアでは雨水を生活用水にしており、地域全体で停電が続いている。

空軍がソーシャルメディアに投稿した写真には、空からの救助が行われている様子が写されている。

Image copyright AFP
Image caption 生存者を探す救助隊(1日、コロンビア・モコア)

被災地の住民、マリオ・ウサレさん(42)はロイター通信に対し、義父の行方を捜していると語った。「義母も一時、行方不明だったが、2キロ先で生きていると分かった。頭をけがしていたが、意識はあった」。

数カ月前から、この地域では何度か土石流が発生していた。昨年11月にはモコアから140キロ離れたエル・タンボという町で、豪雨による土砂崩れで9人が死亡した。

Image copyright AFP
Image caption 土石流のがれきによって破壊された家(1日、コロンビア・モコア)

その直前には、500キロ北にあるメデジン近くで起きた土砂崩れで数人が死亡した。

隣国ペルーでも今年に入って、例年以上の降雨によって引き起こされた土砂崩れや鉄砲水で90人以上が命を落としている。

Image caption コロンビアのメデジン(Medellin)、エルタンボ(El Tambo)、モコア(Mocoa)の位置

(英語記事 Colombia landslide: Dozens of children among the dead

この話題についてさらに読む