記者殺害され新聞廃刊に メキシコ

メキシコは報道関係者にとって最も危険な国のひとつと言われる。写真は、記者殺害への抗議行動に参加した女性(3月25日、シウダーフアレス) Image copyright Reuters
Image caption メキシコは報道関係者にとって最も危険な国のひとつと言われる。写真は、記者殺害への抗議行動に参加した女性(3月25日、シウダー・フアレス)

メキシコ北部シウダー・フアレスの地元紙が2日、記者への暴力激化と当局による取り締まり不足を理由に、廃刊を宣言した。紙のバージョンは同日で最後となり、オンライン版も「間もなく」閉鎖されると、編集長が社説で書いた。

「ノルテ・デ・シウダー」は3月、ミロスラバ・ブレチ記者を銃撃によって失っている。メキシコでは3月に、ブレチ記者を含めて記者3人が殺害された。

ブレチ記者は、北部チワワ州の政治家と犯罪組織の癒着について取材し、ノルテ・デ・シウダー紙とメキシコシティー拠点の全国紙ラ・ホルナダで精力的に執筆していた。

同記者は3月23日、州都チワワの自宅前で、自家用車内にいたところを8回撃たれて死亡した。子供の1人が同乗していたが、けがはなかった。

犯人は「口やかましいからだ」と書いたメモを現場に残した。

ブレチ記者殺害の抗議集会で。記者の顔写真に「正義」の文字が書かれた(3月25日)

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Image caption ブレチ記者殺害の抗議集会で。記者の顔写真に「正義」の文字が書かれた(3月25日)

ノルテ・デ・シウダー・フアレス紙のオスカル・カントゥ編集長は、「批評的でバランスのとれたジャーナリズムを遂行するために必要な、保証も安全対策もない」と社説で書いた。

「人生のすべてには始まりと終わりがあり、払うべき値段がある。もしその値段が記者の命なら、同僚たちにこれ以上その代償を払わせるわけにいかない。私自身も払う気はない」と編集長は書いた。

ジャーナリスト保護団体によると、メキシコでは1992年以来、ジャーナリスト35人が仕事内容を理由に殺害されている。そのうち25%は拷問された。さらに3人が危険な取材が原因で死亡している。加えて同じ1992年以降、動機は不明ながら50人のジャーナリストが殺害されている。

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Image caption 司法長官事務所の前でブレチ記者殺害に抗議するジャーナリストたち(3月25日)

チワワ州知事は3月、組織犯罪に対抗できるだけの力が州政府にはないと発言。麻薬カルテルと戦う警察を支えるため、連邦政府に支援を要請したという。

(英語記事 Mexico newspaper stops printing after reporter shot dead

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