サンクトペテルブルク地下鉄爆発 容疑者はキルギス出身=治安当局

線路内で起きた爆発で大きく破損した車両は技術大学駅で止まった(3日) Image copyright AFP/Getty Images
Image caption 線路内で起きた爆発で大きく破損した車両は技術大学駅で止まった(3日)

ロシア・サンクトぺテルブルク中心部の地下鉄で3日午後に起きた爆発で、少なくとも14人が死亡し49人が負傷した事件で、中央アジアのキルギス治安当局は、実行犯が同国出身でロシア国籍を取得したアクバルジョン・ジャリロフ容疑者だとの見方を示した。

調べによると、ジャリロフ容疑者はキルギス南部のオシ生まれ。自爆犯だったのかについては情報が錯綜している。

キルギスの国営メディアは、同国の治安当局が「今後の捜査についてロシアの情報機関と連絡を取り合っている」と報じた。

爆発は、地下鉄2号線のセンナヤ広場駅から技術大学駅に向かう途中の車内で起きた。近くの地下鉄駅内でも別の爆発物が発見され、処理されている。

事故の犠牲者数は当初発表の11人から14人に増えた。

捜査当局は「テロ行為」が疑われると表明しているが、詳細は明らかにしていない。犯行声明は出されていない。

ドミートリー・メドベージェフ首相はフェイスブックで、爆発は「テロ攻撃だ」と言明した。

発生直後の現場映像では、技術大学駅に到着した地下鉄車両の横に大きな穴が開き、負傷した乗客がホームに倒れている様子が見えた。

当初報道では、センナヤ広場駅と技術大学駅の両方で合計2回の爆発があったと言われたが、国家反テロ委員会は後に、爆発は1回で午後2時半(日本時間午後8時半)ごろに両駅間で起きたもののみだと発表した。

捜査幹部のスベトラナ・ペトレンコ氏は、爆発が起きても次の技術大学駅まで車両を走らせ続けた運転手の判断によって、乗客の救出が容易になり、おそらく大勢の命を助けたはずだと、報道陣に話した。

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ロシア・サンクトぺテルブルクの地下鉄で爆発

反テロ委員会のアンドレイ・プルゼズドムスキ委員長は、爆発は「未特定の爆発物」によるものだと述べた。

近くのボスタニヤ広場駅でも爆発物が発見されたことから、計画的な同時多発攻撃だった可能性がうかがわれる。

インタファクス通信は、イスラム過激主義とつながりのある中央アジア出身の23歳男性が、捜査の中心になっていると伝えた。同通信によると、男は自爆死し、遺体から身元が確認された。しかしドミートリー・ペスコフ大統領報道官は、自爆犯による攻撃だという報道内容を確認しなかった。

一方でタス通信は、女性が関与していた可能性もあると伝えた。

爆発当時、市内にいたウラジーミル・プーチン大統領は同日夜、現場を訪れ、すでに多数の花束やろうそくなどが捧げられていたにわか仕立ての祭壇に花束を手向けた。大統領は、テロを含めてあらゆる原因を捜査していると話した。

サンクトペテルブルク市当局は、被害者のために3日間の服喪期間に入ると発表した。

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Image caption 爆発のあった車両が到着した技術大学駅前に花束を手向けるプーチン大統領(3日)

各国首脳は、こぞってロシアに哀悼の意を伝えると共に、攻撃を非難。ドナルド・トランプ米大統領は「ひどいことだ」と述べ、アンゲラ・メルケル独首相は「野蛮な行為」と呼んだ。

欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表は、欧州はロシアの人たちを思っていると表明した。

Image caption サンクトペテルブルクのセンナヤ広場駅(Sennaya Ploshchad)と技術大学駅(Tekhnologichesky Institut)
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Image caption センナヤ広場駅の外を歩く負傷者

サンクトペテルブルクの地下鉄利用者数は1日200万人以上。このような攻撃を受けたことはなかった。

一方で、モスクワでは2010年に連続自爆攻撃で38人が死亡。翌年にはモスクワーサンクトペテルブルク間の高速列車で爆発があり、27人が死亡し130人が負傷した。

いずれの攻撃についても、イスラム過激主義勢力が犯行声明を出した。

(英語記事 St Petersburg metro explosion suspect 'from Central Asia'

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