米空母カール・ビンソン、針路は朝鮮半島の反対

空母カール・ビンソン打撃群は先週末、インド洋にいたことが分かった(今月14日に撮影された打撃群) Image copyright Reuters
Image caption 空母カール・ビンソン打撃群は先週末、インド洋にいたことが分かった(今月14日に撮影された打撃群)

米海軍の原子力空母カール・ビンソンを中心とする打撃群が、当初向かっているとされた朝鮮半島とは反対の方向に進んでいたことが明らかになった。

米海軍は今月8日、カール・ビンソン打撃群を、北朝鮮による核・ミサイル開発をめぐって緊張が高まる朝鮮半島近海に派遣すると発表した。ドナルド・トランプ大統領も「大艦隊」が派遣されていると述べていた。

しかし、空母打撃群は先週末にインドネシアのスマトラ島とジャワ島の間にあるスンダ海峡を通ってインド洋に進んでいたことが発覚した。

米太平洋軍司令部は18日、シンガポールを今月8日に出港した打撃群は、オーストラリア南西部のパースへの寄港をやめたが、予定されていた同国軍との演習を北西部沿岸で完了したと発表した。

打撃群は現在、「命令通りに西太平洋に進んでいる」という。

BBCのスティーブン・エバンズ特派員は、朝鮮半島に向かっていなかったのは、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長を威嚇するための意図的な嘘だったのか、それとも計画が変更されたのか、あるいは単純に意思伝達がうまくいかなかったのか、理由は不明だと語った。

Image caption 北朝鮮(North Korea)と太平洋(Pacific Ocean)、インド洋(Indian Ocean)

マイク・ペンス米副大統領は19日、アジア歴訪で2番目に訪問した日本で空母ロナルド・レーガンを視察した際、「いかなる攻撃も撃退し、通常兵器もしくは核兵器のいかなる使用にも、米国の圧倒的で効果的な反撃をする」と、強い調子で警告した。

北朝鮮と米国の間の緊張が高まるなか、打撃群の派遣は米国が北朝鮮への先制攻撃を行うのではないかとの憶測を呼んでいた。

ペンス副大統領は19日、北朝鮮がアジア太平洋地域で「最も危険で、平和と安全への喫緊の脅威だ」と述べた。

北朝鮮は先週末、金委員長の祖父、故・金日成(キム・イルソン)氏の生誕105年を祝う大規模な軍事パレードを行ったほか、16日にはミサイル発射実験を再び行った。米国防総省によると、ミサイルは発射から数秒後に爆発し、実験は失敗した。

米国は北朝鮮が「挑発しようとしている」と非難している。ジェームズ・マティス国防長官は18日、ミサイル実験は無謀な行為だと述べた。

マティス長官は、中国とは北朝鮮問題で「緊密に協力している」と語った。

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
「米国が軍事攻撃するなら先制核攻撃で対応」 BBCに北朝鮮高官

北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官は、ジョン・サドワースBBC特派員とのインタビューで、ミサイル実験を「毎週、毎月、毎年」する述べ、米国が軍事行動をとれば「全面戦争になる」と警告した。

韓次官は、「もし米国が我々に対して軍事的攻撃を計画しているというなら、我々は、我々のやり方と方法で、先制核攻撃で反応する」と語った。

(英語記事 North Korea tension: US 'armada' was not sailing to Korean peninsula

この話題についてさらに読む