米原子力潜水艦、韓国・釜山に入港

韓国・釜山の海軍基地に入港した米オハイオ級原子力潜水艦ミシガン(25日) Image copyright Reuters
Image caption 韓国・釜山の海軍基地に入港した米オハイオ級原子力潜水艦ミシガン(25日)

北朝鮮情勢が緊迫するなか、ミサイルを搭載した米原子力潜水艦ミシガンが25日、韓国南東部の釜山に入港した。米軍は、定例通りの動きだと説明している。

ミシガンは、空母カール・ビンソン率いる駆逐艦などの打撃群に合流し、演習に参加する。打撃群は今週半ばに朝鮮半島に接近する見通し。

ミシガンはトマホーク巡航ミサイル154発を搭載し、特殊部隊兵60人を乗せている。小型潜水艇も搭載しているという。

25日は北朝鮮の朝鮮人民軍創建85周年記念日にあたる。この日に合わせて、ミサイル発射実験などを行う可能性があるとみられているが、韓国国防省は「通常と異なる動きは把握していない」と明らかにした。

韓国国防省によると、北朝鮮は東岸の元山市周辺で「過去最大規模の」実弾砲撃訓練を実施した模様。

韓国軍合同参謀本部は、「わが軍は北朝鮮軍の動きを注視している」と発表した。

一方でドナルド・トランプ米大統領は26日にも、北朝鮮情勢説明のために上院議員全員をホワイトハウスに招集する予定。情勢説明のためホワイトハウス幹部が連邦議会を訪れるのは通常の手続きだが、ホワイトハウスに上院議員100人全員を集めるのは異例。

中国外交部によると、習近平国家主席は23日、ドナルド・トランプ米大統領と電話で協議し、「全当事者が抑制的な行動をとり、緊張を悪化させる行動を控えるよう」伝えた。

東京には25日、韓国、米国、日本の政府代表が北朝鮮情勢を協議するため集まった。日本の外務省はさらに同日、中国の武大偉・外交部朝鮮半島事務特別代表(元駐日大使)が来日し、外務省幹部と北朝鮮情勢を協議すると発表した。

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Image caption 北朝鮮は朝鮮人民軍創建85周年を平壌の人民文化宮殿で開いた

<解説>スティーブン・エバンズ、BBCニュース(ソウル)

北朝鮮危機は複数の局面で進展している。

米国の潜水艦が韓国に入港するのは定例のことだが、情勢が緊迫するなかでの動きだけに、通常以上の意味合いをもつ。

北朝鮮は強硬姿勢を緩めていない。中国に対しても同様で、もし中国が米国を支援するなら、その結果は「破局的」なものになると脅している。

東京では韓国、米国、日本の政府代表が北朝鮮情勢を協議している。

こうした一連の動きが結局はどこに至るのかは、トランプ米大統領が果たして歴代大統領がそうしてきたように、北朝鮮を攻撃すればソウルが報復攻撃を受けるというアドバイスを聞き入れるかどうかにかかっている。もしソウルが攻撃されれば、初日だけで何万人という犠牲者が出るという専門家筋の見方もある。

しかし北朝鮮がいずれ米国本土を射程圏内に収めた核兵器を手に入れる危険とその代償を思えば、戦争のリスクは必要なものだと、トランプ氏は判断したのかもしれない。

ともかくも分からない状況だ。


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Image caption 米空母カール・ビンソンは朝鮮半島へ向かう前に予定されていた豪軍との合同演習を実施した。写真は15日にインドネシア・スンダ海峡を通過するカール・ビンソン

(英語記事 US submarine arrives in South Korea as tensions rise

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