米ユナイテッド航空、オーバーブッキング補償金を最大1万ドルに

ユナイテッド航空機から乗客が無理やり引きずりおろされた問題を受けて人権活動家ジェシー・ジャクソン師たちが抗議した(12日、シカゴ・オヘア国際空港) Image copyright Getty Images
Image caption ユナイテッド航空機から乗客が無理やり引きずりおろされた問題を受けて、人権活動家ジェシー・ジャクソン師たちが抗議した(12日、シカゴ・オヘア国際空港)

乗客を強引に引きずりおろして負傷させた問題で激しく非難されている米ユナイテッド航空は27日、オーバーブッキング(過剰予約)のため降りてもらう乗客への補償金額を、最大1万ドル(約110万円)に引き上げる方針を発表した。

ユナイテッド航空は9日夜、シカゴ発ケンタッキー州ルイビル行きの満員のフライトに社員を載せるため、デイビッド・ダオ医師(69)を強引に引きずりおろした。ダオ医師は鼻を骨折し、前歯を2本折るなど重傷を負った。この際の映像がソーシャルメディアに投稿され、同社は広く非難された。ダオ医師の弁護士によると、ベトナム生まれの医師は「サイゴン陥落とベトナム脱出より恐ろしかった」と話したという。

同航空は社内で事実関係を調査の後、報告書を発表。事態と自社の当初の反応を謝罪した上で、問題のフライトに乗務員4人を乗せてルイビルまで移動させる必要があったのは、翌朝ルイビルを出発する便に乗務予定の4人が乗るはずだった、ルイビル行きのフライトが保守上の問題で出発が遅れていたからだと説明。さらに、降機の補償に800ドルを提示したものの、現場乗務員には補償金額を引き上げたり他の移動手段を提示する権限を持たなかったなどと説明している。

その上で同社は、オーバーブッキング時の降機補償額を最大1万ドルに引き上げるほか、手続きの規則を変更した(一部はすでに導入済という)。その一部は次の通り。

  • 安全と治安上の問題を除き、乗客を無理やり降機させるために航空係官など法執行官は使わない
  • すでに着席している乗客に対して、意志に反した降機を求めない
  • 空席がある場合を除き、勤務地への移動用に搭乗する乗務員は離陸60分前までに席を確保する
  • 「最も困難な状況」に対応できるよう職員を毎年訓練する

ユナイテッド航空ではロンドンからシカゴへ運ばれた大型ウサギが、貨物室で死亡していたことが発覚したばかり。また3月末にはレギンス姿の女の子たちの搭乗を拒否したことが明らかになり、ソーシャルメディアで批判されていた。同航空は、少女たちの搭乗券が航空職員やその扶養家族に支給される「ユナイテッド・パス」を使ったもので、その使用には一定の服装規定があるのだと説明していた。

(英語記事 United Airlines to offer up to $10,000 for forfeiting seat

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